カオナビは上値試す、21年3月期2Q累計大幅増収増益(黒字化)予想

株式市場 銘柄

 カオナビ<4435>(東マ)はクラウド型の人材マネジメントシステムを展開している。21年3月期は通期予想を未定としているが、第2四半期累計を大幅増収増益(黒字化)予想としている。通期ベースでも収益拡大を期待したい。株価は立会外分売(9月3日発表、9月11日終了)を嫌気する形で反落したが、目先的な売り一巡して上値を試す展開を期待したい。

■クラウド型の人材マネジメントシステム「カオナビ」を展開

 企業の人材情報をクラウド上で管理する人材マネジメントシステム「カオナビ」を展開している。社員の顔写真で直感的に操作できることが特徴だ。また月額課金の収益モデルである。

 なお21年3月期第1四半期末の利用企業数は1841社(20年3月期末比52社増加)で、ストック売上(月額課金の基本利用料)比率は89.4%だった。

■21年3月期通期予想未定だが、2Q累計大幅増収増益(黒字化)予想

 21年3月期の業績(非連結)予想は、新型コロナウイルスによるイベント中止や商談停滞などの影響を考慮して、通期予想を未定としている。

 第1四半期は売上高が前年同期比30.6%増の7億53百万円、営業利益が1億20百万円の黒字(前年同期は6百万円の黒字)だった。利用企業数が増加し、コストコントロールも寄与して大幅増収増益だった。

 第2四半期累計の予想(期初時点のレンジ予想を8月14日に上方修正)は、売上高が前年同期比30.0%増の15億75百万円で、営業利益が1億45百万円の黒字(前年同期は4百万円の赤字)としている。

 大幅増収増益(黒字化)予想である。新型コロナウイルスの影響で新規顧客獲得ペースが鈍化するが、第1四半期を底にして回復傾向であり、売上総利益率が想定よりも改善する見込みだ。通期ベースでも収益拡大を期待したい。なお20年12月の本社移転に関連して、移転費用1億93百万円を計上(うち1億23百万円を特別損失に計上)予定である。

■株価は上値試す

 株価(20年1月1日付で株式2分割)は立会外分売を嫌気する形で高値圏から反落したが、目先的な売り一巡して上値を試す展開を期待したい。9月15日の終値は4880円、時価総額は約552億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る