テクマトリックスは21年3月期増収増益・増配予想

(決算速報)
 テクマトリックス<3762>(東1)は10月30日の取引時間終了後に21年3月期第2四半期累計の連結業績を発表した。リモートワークを支援するセキュリティ関連製品の好調などで増収増益だった。未定としていた通期予想は増収増益・増配予想とした。クラウドサービスが牽引して収益拡大基調だろう。株価は利益確定売りで上場来高値圏から反落したが、好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。

■21年3月期2Q累計増収増益、通期増収増益・増配予想

 21年3月期第2四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比5.0%増の144億83百万円、営業利益が25.2%増の16億82百万円、経常利益が25.4%増の16億80百万円、純利益が27.2%増の11億08百万円だった。

 情報基盤事業では、特に第1四半期に新型コロナウイルスでリモートワークを支援するセキュリティ関連製品の需要が高まり、次世代ファイアウォール、個人認証システム、総合セキュリティ運用・監視サービスなどが好調に推移した。アプリケーション・サービス事業では、医療分野の医療情報クラウドサービスNOBORIの契約施設数が増加し、CRM分野のFAQシステムも順調だった。

 未定としていた通期連結業績予想は、売上高が20年3月期比5.1%増の300億円、営業利益が9.0%増の33億円、経常利益が9.3%増の33億円、純利益が12.7%増の21億円とした。配当予想は20年7月1日付け株式2分割換算後の比較で2円増配の17円(第2四半期末7円、期末10円)とした。

 なお第1四半期から収益認識に関する会計基準および収益認識に関する会計基準の適用指針を適用しているため、前期の従来の会計基準による数値との単純比較はできないとしているが、クラウドサービスが牽引して収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価(20年7月1日付で株式2分割)は、利益確定売りで上場来高値圏から一旦反落したが、好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。10月30日の終値は2234円、時価総額は約995億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■歯周病の進行抑制に向け、老廃物除去と免疫調整の2軸で研究  ライオン<4912>(東証プライム)…
  2. ■バリア性能と印刷適性を両立、2030年までに10億円売上目指す  大日本印刷<7912>(東証プ…
  3. ■胃がん・大腸がん対策で「Train the Trainerプログラム」を展開  オリンパス<77…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  2. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…
  3. ■金先物相場を背景に産金株が収益拡大の余地を示す  東京市場では金価格の上昇を背景に産金株が年初来…
  4. ■大統領の交渉術が金融市場を左右し投資家心理に波及  米国のトランプ大統領は、ギリシャ神話に登場す…
  5. ■価格改定効果に加え9月以降の値上げで業績上乗せが期待される銘柄  今週の当コラムは、9月に価格改…
  6. ■9月1日に値上げラッシュの食品株は日銀バトルで小緩んでも株高持続性  まさに「パウエル・プット」…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る