ミロク情報サービスは21年3月期利益予想を上方修正、さらに再上振れの可能性

(決算速報)
 ミロク情報サービス<9928>(東1)は10月30日の取引時間終了後に21年3月期第2四半期累計の連結業績を発表した。前年特需の反動や新型コロナウイルスによる営業活動制約で減収減益だが、利益進捗率が高水準だったため通期利益予想を上方修正した。さらに再上振れの可能性が高いだろう。株価は安値圏で軟調だが、上方修正を好感する動きとなりそうだ。出直りを期待したい。

■21年3月期2Q累計減益だが通期利益予想を上方修正、再上振れの可能性

 21年3月期第2四半期累計連結業績は売上高が前年同期比12.2%減の165億22百万円、営業利益が35.8%減の24億89百万円、経常利益が36.3%減の25億03百万円、純利益が47.8%減の13億59百万円だった。

 前年のWindows7サポート終了に伴うPC入れ替え特需の反動減に加えて、新型コロナウイルスの影響で営業・システム導入支援活動が制約を受けたため減収減益だった。サービス収入はソフトウェア保守契約社数の増加などで11.0%増収と順調だったが、システム導入契約売上高が22.7%減収だった。

 通期の連結業績予想は、売上高を下方修正、利益を上方修正して、売上高が20年3月期比5.6%減の335億円、営業利益が15.8%減の44億円、経常利益が18.1%減の43億50百万円、純利益がソフトウェア評価損一巡で39.7%増の25億70百万円とした。

 新型コロナウイルスの影響による関係会社の業績低迷で売上高を下方修正したが、ストック型サービス収入の好調や原価低減・経費削減効果で第2四半期累計の利益進捗率が高水準だったため利益予想を上方修正した。従来予想に比べて営業・経常減益幅が縮小する見込みだ。修正後の通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は営業利益が56.6%、経常利益が57.5%である。通期利益予想は再上振れの可能性が高いだろう。

■株価は上方修正好感して出直り期待

 株価は安値圏で軟調だが、上方修正を好感する動きとなりそうだ。出直りを期待したい。10月30日の終値は2116円、時価総額は約737億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る