インフォマートは20年12月期通期上振れ余地

(決算速報)
 インフォマート<2492>(東1)は、10月30日の取引時間終了後に20年12月期第3四半期累計の連結業績を発表した。新型コロナウイルスや先行投資の影響で大幅減益だったが計画超だった。通期予想は据え置いたが、売上回復が想定より速いことを考慮すれば上振れ余地がありそうだ。株価は戻り高値圏だ。20年12月期大幅減益予想は織り込み済みであり、第3四半期累計が計画超だったことを好感する可能性がありそうだ。

■20年12月期3Q累計は大幅減益だが計画超、通期上振れ余地

 20年12月期第3四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比2.2%増の64億10百万円、営業利益が48.7%減の10億52百万円、経常利益が48.7%減の10億45百万円、純利益が53.8%減の7億17百万円だった。

 BtoB-PF ES事業は請求書の有料契約企業数が増加して増収だが、新型コロナウイルスの影響で、BtoB-PF FOOD事業において食材流通金額が減少し、売り手企業の受発注システム使用料が減少した。サーバー増強や営業サポート人員増強など先行投資コストも影響して大幅減益だった。

 ただし計画に対しては、売上面では新型コロナウイルス影響からの回復が想定より速く、コスト面では地方向けTVCMの前倒しで販売促進費が増加したが、ソフトウェア償却費が第4四半期に期ズレとなった。この結果、利益も計画超だった。

 通期連結業績予想(7月31日に下方修正)は据え置いて、売上高が19年12月期比1.5%増の86億70百万円、営業利益が54.0%減の11億35百万円、経常利益が54.9%減の11億10百万円、純利益が56.1%減の7億44百万円としている。第3四半期累計の進捗率は売上高73.9%、営業利益92.7%である。売上回復が想定より速いことを考慮すれば通期上振れ余地がありそうだ。

■株価は戻り高値圏

 株価は戻り高値圏だ。20年12月期大幅減益予想は織り込み済みであり、第3四半期累計が計画超だったことを好感する可能性がありそうだ。10月30日の終値は864円、時価総額は約2241億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る