ベステラは上値試す、21年1月期3Q累計営業減益だが通期大幅増益予想据え置き

(決算速報)
 ベステラ<1433>(東1)は12月10日の取引時間終了後に21年1月期第3四半期累計の連結業績を発表した。新型コロナウイルスの影響で大型案件の着工時期が下期に変更になったため営業減益だったが、第4四半期に計画遅れを挽回する見込みのため通期大幅増益予想を据え置いた。収益拡大を期待したい。株価は10月の年初来高値に接近している。通期大幅増益予想据え置きで安心感につながりそうだ。上値を試す展開を期待したい。

■21年1月期3Q累計は営業減益だが通期の大幅増益予想を据え置き

 21年1月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比2.2%減の25億82百万円、営業利益が54.5%減の64百万円、経常利益が11.7%増の1億61百万円、純利益が31.9%増の1億20百万円だった。受注高は43.1%増の34億18百万円で、第3四半期末の受注残高は2.3倍の20億89百万円となった。

 新型コロナウイルスの影響で大型案件の着工時期が下期に変更になったため、完成工事高が減少して大幅営業減益だった。コスト面では賞与引当金の平準化なども影響した。経常利益は持分法適用関連会社化したリバーホールディングス<5690>からの配当金が寄与して増益だった。

 累計ベースでは大幅営業減益だが、四半期別に見ると第1四半期は売上高9億01百万円で営業利益15百万円、第2四半期は売上高7億35百万円で営業利益4百万円の赤字、第3四半期は売上高9億46百万円で営業利益53百万円となる。第3四半期は工事が順調に進捗して回復傾向だ。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が20年1月期比10.6%増の38億円、営業利益が28.8%増の1億20百万円、経常利益が2.1倍の2億円、純利益が2.2倍の1億30百万円としている。第4四半期に計画遅れを挽回して大幅増益予想としている。通期ベースで収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は10月の年初来高値に接近している。通期大幅増益予想据え置きで安心感につながりそうだ。上値を試す展開を期待したい。12月10日の終値は1520円、時価総額は約127億円である。

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