チームスピリットは調整一巡、21年8月期減益予想だが上振れ余地

株式市場 銘柄

 チームスピリット<4397>(東マ)は、従業員勤怠管理などの働き方改革プラットフォーム「TeamSpirit」を展開している。21年8月期は先行投資負担で減益予想だが、上振れ余地がありそうだ。さらに中期成長も期待したい。株価は水準を切り下げてやや軟調だが、調整一巡して出直りを期待したい。

■働き方改革プラットフォーム「TeamSpirit」を展開

 DX時代の働き方改革プラットフォーム「TeamSpirit」をクラウド型で展開している。従業員勤怠管理・就業管理・経費精算・工数管理・電子稟議などの業務フロー機能を一つにまとめたサービスで、給与計算・企業会計・原価管理を司る基幹システム(ERP)に登録するインプットデータを手軽に収集できる。

 月額課金型のライセンス収入が収益柱である。20年8月期末の契約ライセンス数は前年比33.1%増の27.7万ライセンス、契約社数は14.4%増の1409社となった。

 現在の主力はミッド市場(従業員100人~1000人未満の中規模企業)だが、成長戦略としてエンタープライズ市場(従業員1000人以上の大企業)向け販売体制の構築・強化を推進している。

■21年8月期は先行投資負担で減益予想だが上振れ余地

 21年8月期連結業績予想は、売上高が20年8月期比28.8%増の31億50百万円だが、営業利益が9.0%減の2億60百万円、経常利益が11.2%減の2億60百万円、純利益が49.1%減の1億30百万円としている。

 上期に新型コロナウイルスの影響が一定程度残ることを想定しているため売上成長率がやや鈍化するが、契約ライセンス数が増加して大幅増収を見込む。利益面では、成長加速に向けて人材やマーケティングなどの先行投資を積極継続するため、減益予想としている。純利益については、繰延税金資産計上で前期の税負担が減少した反動も影響する見込みだ。ただし上振れ余地がありそうだ。中期成長も期待したい。

■株価は調整一巡

 株価は水準を切り下げてやや軟調だが、調整一巡して出直りを期待したい。12月28日の終値は1891円、時価総額は約307億円である。

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