マルマエは半導体分野の受注好調で21年8月期1Q大幅増収増益

(決算速報)
 マルマエ<6264>(東1)は1月6日の取引時間終了後に21年8月期第1四半期業績を発表した。半導体分野の受注好調が牽引して大幅増収増益だった。通期減益予想を据え置いたが、上振れ余地がありそうだ。株価は昨年来高値更新の展開だ。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。

■21年8月期1Q大幅増収増益、通期減益予想据え置きだが上振れ余地

 21年8月期第1四半期の業績(非連結)は、売上高が前年同期比16.9%増の11億円、営業利益が35.9%増の2億円、経常利益が39.1%増の2億円、純利益が40.6%増の1億37百万円だった。受注は16.2%増の11億10百万円だった。半導体分野の受注好調が牽引し、外注加工費、労務費、減価償却費の増加を増収効果で吸収した。

 なお分野別の受注高は半導体分野が26.2%増の9億03百万円、FPD分野が34.4%減の1億54百万円、売上高は半導体分野が37.8%増の8億93百万円、FPD分野が37.6%減の1億64百万円だった。半導体分野は回復が加速した。FPD分野は市場低迷が影響したが、EBW(電子ビーム溶接)が堅調だった。

 通期予想は据え置いて、売上高が20年8月期比7.1%増の47億円、営業利益が13.0%減の7億80百万円、経常利益が8.6%減の7億62百万円、純利益が22.1%減の5億38百万円としている。配当予想は3円増配の20円(第2四半期末10円、期末10円)である。

 通期ベースでは、生産能力拡大も寄与して増収だが、労務費や減価償却費の増加で減益予想としている。ただし会社予想は保守的だろう。第1四半期の進捗率は売上高が23.4%、営業利益が25.6%と順調だった。受注が回復基調であり、通期上振れ余地がありそうだ。

■株価は昨年来高値更新の展開

 株価は昨年来高値更新の展開だ。決算発表前に急伸したため目先的には材料出尽くしとする売りが優勢になる可能性もあるが、好業績を評価して、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。なお1月6日の終値は1341円、今期予想PER(会社予想のEPS42円02銭で算出)は約32倍、時価総額は約175億円である。

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