トレジャー・ファクトリーは21年2月期3Q累計大幅減益、通期予想据え置きだが上振れ余地

(決算速報)
トレジャー・ファクトリー<3093>(東1)は1月13日の取引時間終了後に21年2月期第3四半期累計連結業績を発表した。新型コロナウイルスの影響で大幅減益となり、通期予想を据え置いた。ただし第1四半期をボトムとして回復基調であり、通期利益予想に上振れ余地がありそうだ。なお自己株式取得(上限15万株・1億円)も発表している。株価は下値固め完了感を強めている。大幅減益予想を織り込み済みだろう。通期利益上振れ余地や自己株式取得を評価して出直りを期待したい。

■21年2月期3Q累計大幅減益、通期予想据え置きだが上振れ余地

 21年2月期第3四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比3.5%減の134億28百万円、営業利益が99.9%減の1百万円、経常利益が91.8%減の62百万円、純利益が75百万円の赤字(前年同期は5億27百万円の黒字)だった。

 第1四半期に新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言で、店舗臨時休業・営業時間短縮の影響を受けたため、累計ベースで大幅減益だった。ただし四半期別に見ると、第1四半期は売上高が39億59百万円で営業利益が2億21百万円の赤字、第2四半期は売上高が44億17百万円で営業利益が41百万円の赤字、第3四半期は売上高が50億51百万円で営業利益が2億64百万円の黒字だった。第1四半期をボトムとして回復基調である。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が20年2月期比4.3%減の183億08百万円、営業利益が88.2%減の1億11百万円、経常利益が84.0%減の1億59百万円、純利益が99.0%減の5百万円としている。配当予想は7円減配の10円(第2四半期末2円、期末8円)である。

 新型コロナウイルスの影響で通期減益予想だが、第1四半期をボトムとして回復基調であり、第3四半期に営業利益2億64百万円を計上していることを考慮すれば、通期利益予想に上振れ余地がありそうだ。そして22年2月期も収益回復基調を期待したい。

■株価は出直り期待

 株価は反発力が鈍くモミ合い展開だが下値固め完了感を強めている。大幅減益予想を織り込み済みだろう。通期利益上振れ余地や自己株式取得を評価して出直りを期待したい。1月13日の終値は715円、時価総額は約83億円である。

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