内外テックは上値試す、21年3月期増収・大幅増益予想

株式市場 銘柄

 内外テック<3374>(JQ)は、半導体製造装置用部品の仕入販売、および組立・保守等の受託製造を2本柱としている。半導体市場の拡大を背景に、21年3月期増収・大幅増益予想としている。収益拡大を期待したい。株価は急伸して昨年来高値更新を更新する場面があった。その後はやや乱高下の形となったが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■半導体製造装置用部品の仕入販売と受託製造

 半導体製造装置用部品の仕入販売、および組立・保守等の受託製造を2本柱としている。モノづくりができる「メーカー商社」である。販売先は東京エレクトロン<8035>グループが約7割を占めている。

 中長期的な半導体市場の拡大に備えて、20年9月に新宮城物流センター新棟が完成・営業開始した。また受託製造事業拡大に向けた資金調達(仙台工場の生産拡大、東北地区の新工場など)として、20年12月に第1回新株予約権(個数6000個=60万株)を発行した。自社設計製造事業の拡大も視野に入れている。

■21年3月期増収・大幅増益予想

 21年3月期の連結業績予想(期初時点では未定、7月10日に公表)は、売上高が20年3月期比7.0%増の255億円、営業利益が58.2%増の8億67百万円、経常利益が59.2%増の8億50百万円、純利益が64.7%増の5億50百万円としている。配当予想は19円増配の48円(期末一括)である。

 第2四半期累計は売上高が前年同期比12.5%増の127億09百万円、営業利益が2.8倍の4億34百万円だった。第2四半期に顧客の在庫調整の影響などで一時的に減速したが、ロジック・メモリー向け投資増加による第1四半期の好調が牽引して大幅増収増益だった。販売事業は11.6%増収で2.0倍増益、受託製造事業は32.8%増収で9.4倍増益だった。

 通期も半導体市場・半導体製造装置市場の拡大を背景に増収・大幅増益予想としている。セグメント別には、販売事業が6.2%増収で46.5%増益、受託製造事業が13.0%増収で84.3%増益の計画としている。第2四半期累計の進捗率は売上高が49.8%、営業利益が50.1%と順調だった。通期ベースでも収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は急伸して昨年来高値更新を更新する場面があった。その後はやや乱高下の形となったが、第1回新株予約権の行使も進展しており、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。1月19日の終値は2885円、時価総額は約85億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る