建設技術研究所は上値試す、20年12月期業績予想を上方修正

株式市場 銘柄

 建設技術研究所<9621>(東1)は総合建設コンサルタントの大手である。1月22日に20年12月期連結業績予想を上方修正した。受注増加と原価率改善が寄与した。防災・減災対策など国土強靭化計画を背景として、21年12月期も収益拡大を期待したい。株価は20年1月の昨年来高値に接近している。上値を試す展開を期待したい。

■総合建設コンサルタント大手

 総合建設コンサルタントの大手である。河川・ダム・海岸・海洋、道路、橋梁、トンネル、都市・地方計画などの分野に強みを持っている。海外では英Waterman Group Plc(ロンドン証券取引所上場)を連結子会社化している。

 CTIグループ中長期ビジョン「CLAVIS2025」では、目標数値(19年改訂)として25年の売上高850億円(国内60億円、海外250億円)、営業利益60億円を掲げている。

■20年12月期業績予想を上方修正

 1月22日に20年12月期連結業績予想を上方修正(売上高1億円、営業利益6億円、経常利益7億円、純利益7億円、それぞれ上方修正)した。修正後は売上高が19年12月期比3.9%増の651億円、営業利益が17.2%増の50億円、経常利益が18.3%増の52億円、純利益が28.2%増の36億円とした。配当予想(12月23日に期末10円上方修正)は、19年12月期比10円増配の45円(期末一括)である。

 防災・減災対策強化やインフラ老朽化対策など国土強靭化計画の推進で受注が増加し、業務効率化による原価率改善も寄与した。防災・減災対策など国土強靭化計画を背景として21年12月期も収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は水準を切り上げて20年1月の昨年来高値に接近している。上方修正を評価して上値を試す展開を期待したい。1月22日の終値は2465円、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS254円60銭で算出)は約10倍、前期推定配当利回り(会社予想の45円で算出)は約1.8%、前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS2169円53銭で算出)は約1.1倍、そして時価総額は約349億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■環境要因は50%、漁獲圧は25%、状態空間モデルで初の定量評価  東京大学は11月1日、日本周辺…
  2. ■ドジャース、球団史上初の2年連続制覇  ロサンゼルス・ドジャースは、2025年MLBワールドシリ…
  3. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  2. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  3. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…
  4. ■「トリプル安」も怖くない!?逆張りのバリュー株ローテーションからは銀行株になお上値余地  「神風…
  5. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  6. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る