綿半ホールディングスは21年3月期3Q累計大幅増益で通期利益予想を超過達成

(決算速報)
 綿半ホールディングス<3199>(東1)は1月29日の取引時間終了後に21年3月期第3四半期累計の連結業績を発表した。巣ごもり消費も追い風として大幅増益だった。通期予想を据え置いたが、第3四半期累計の利益は通期予想を超過達成している。通期利益予想は3回目の上振れの可能性が高いだろう。株価は9月の昨年来高値から反落してモミ合う形だ。好業績を評価して戻りを試す展開を期待したい。

■21年3月期3Q累計大幅増益、通期利益は3回目の上方修正の可能性

 21年3月期第3四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比1.3%減の888億08百万円、営業利益が68.6%増の33億67百万円、経常利益が71.3%増の35億99百万円、純利益が68.8%増の21億37百万円だった。

 小売事業は4.8%増収で58.6%増益だった。スーパーセンター化した中野店と万力店が伸長し、巣ごもり消費も追い風としてDIY商品や園芸用品など利益率の高い商品が好調だった。建設事業は17.1%減収だが2.2増益だった。工事物件が減少したが、原価低減や経費削減で大幅増益だった。貿易事業は10.4%増収で12.2%増益だった。医薬品の安定供給確保のための在庫積み増し要請に応えた。

 なお四半期別営業利益は、第1四半期が13億66百万円、第2四半期が9億34百万円、第3四半期が10億67百万円だった。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が20年3月期比4.3%減の1150億円、営業利益が17.6%増の31億円、経常利益が19.1%増の33億50百万円、純利益が38.2%増の21億円としている。

 小売事業における新規出店・改装コスト、一部休業の影響、新型コロナウイルスの影響による建設事業の工期遅れや受注減少を考慮して通期予想を据え置いたが、保守的だろう。第3四半期累計の利益は通期予想を超過達成している。通期利益予想は3回目の上振れの可能性が高いだろう。

■株価は戻り試す

 株価(20年10月1日付で株式2分割)は9月の昨年来高値から反落してモミ合う形だ。目先的には通期予想据え置きを嫌気する可能性もあるが、好業績を評価して戻りを試す展開を期待したい。1月29日の終値は1350円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS106円06銭で算出)は約13倍、時価総額は約268億円である。

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