ヴィスコ・テクノロジーズは21年3月期3Q累計大幅増益で通期利益予想を超過達成

株式市場 銘柄

 ヴィスコ・テクノロジーズ<6698>(東2)は画像検査処理装置のファブレスメーカーである。2月10日発表した21年3月期第3四半期累計連結業績は、5G関連需要などが牽引して大幅増益となり、通期利益予想を超過達成した。通期営業減益予想を据え置いたが上振れ濃厚だろう。収益拡大を期待したい。株価はモミ合い展開だが、第3四半期累計の大幅増益を評価して上値を試す展開を期待したい。

■画像検査処理装置のファブレスメーカー

 画像検査処理装置のファブレスメーカーである。コネクタ部品やMEMS(Micro Electro Mechanical System)など電子部品業界向けを主力として、自動車部品や半導体など新規分野の顧客開拓も推進している。

■21年3月期3Q累計大幅増益、通期営業減益予想だが上振れ濃厚

 21年3月期の連結業績予想は、売上高が20年3月期比0.3%増の34億80百万円、営業利益が5.1%減の4億40百万円、経常利益が1.0%増の4億30百万円、当期純利益が17.8%減の2億50百万円としている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比10.2%増の26億83百万円、営業利益が2.0倍の4億44百万円、経常利益が2.3倍の4億33百万円、四半期純利益が99.2%増の2億68百万円だった。国内外の5G関連スマートフォン向けコネクタやMEMSなどの電子部品向けが好調に推移して2桁増収、大幅増益だった。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高8億30百万円で営業利益1億03百万円、第2四半期は売上高9億47百万円で営業利益1億74百万円、第3四半期は売上高9億06百万円で営業利益1億67百万円だった。

 通期は新型コロナウイルスの影響や研究開発投資の増加などを考慮して営業減益予想としている。そして通期予想を据え置いた。ただし第3四半期累計の利益は通期予想を超過達成している。5G関連需要などが牽引して通期利益予想は上振れ濃厚だろう。収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価はモミ合い展開だが、第3四半期累計の大幅増益を評価して上値を試す展開を期待したい。2月10日の終値は1138円、時価総額は約73億円である。

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