【決算情報】テクマトリックスの今期業績予想は、過去最高益更新を見込む

■株価指標では割高感はなく、株価は4ケタを意識した動きが予想される

テクマトリックス<3762>(東1)の今期業績予想は、前期に引き続き好調で、過去最高益更新を見込んでいる。好業績が予想されることから、株価は5月25日に年初来高値881円をつけ、高値圏で推移しているが、株価指標では割高感が無いことから、4ケタを意識した動きが予想される。

前期15年3月期連結業績では、売上高184億17百万円(前年同期比6.1%増)と過去最高の売上高を達成した。売上高は、年々拡大傾向にある。背景には、テクマトリックス単体売上高に占めるストック比率が40%を超えていることが挙げられる。特に、アプリケーション・サービス事業では、13年33.3%、14年38.8%、15年41.8%と年々高まっている。一方、情報基盤事業でも13年43.0%、14年43.7%、15年40.2%と40%以上を継続している。

業績の牽引役である情報基盤事業の売上高は120億44百万円(同7.6%増)、営業利益10億29百万円(同17.4%増)と増収増益であった。主力の負荷分散装置の販売は、やや頭打ち。セキュリティ分野に関しては、サイバー攻撃の脅威の高まりにより、次世代ファイアウォールPalo Alto社の製品は官需・民需ともに大幅増加。また、アンチウィルスライセンス、Webサイト脆弱性監査ツール、URLフィルタリングアプライアンス、フォレンジック等のセキュリティ関連製品の販売が堅調であった。セキュリティ運用・監視サービスの契約数も順調に増加。また、デジタルデータの加速度的増加に伴い、クラスターストレージの受注も大幅に増加した。未知のサイバー攻撃への対応を強化するサンドボックス製品、セキュリティイベント管理製品など新しい分野のセキュリティ対策製品の立ち上がりもあった。クロス・ヘッドは保守、運用・監視サービスの引き合いは堅調なものの技術要員の確保に苦戦した。沖縄クロス・ヘッドは公共向け案件が停滞したことで、苦戦した。NCLCはネットワーク仮想化技術に対応した次世代ネットワーク機器製品の販売が好調であったが、円安の影響により、採算面で苦戦した。

アプリケーション・サービス事業は、売上高63億73百万円(同3.5%増)、営業利益1億01百万円(同58.3%減)と増収大幅減益となった。
インターネットサービス分野では、スマートフォン関連のシステム開発案件等、既存顧客を中心に好調であった。カサレアルは既存顧客からの継続的な受託開発の受注は堅調であったが、技術者の確保に苦戦した。
ソフトウェア品質保証分野については、組込みソフトウェアに関する品質向上、機能安全の必要性の浸透による需要の高まりは継続している。テストツールを中心に受注は堅調。医療機器分野における取組ソフトウェアの機能安全対策コンサルティングの契約数が増加した。
医療分野では、医療情報クラウドサービス「NOBORI」の引き合いは好調で、受注実績は順調に拡大し目標数値を超えた。遠隔読影システムの医知悟は売上、利益共に計画を上回った。
CRM分野では、大手システム・インテグレーターとの業務提携やクラウド需要の増加等による大型案件獲得も含め受注が好調であった。コンタクトセンターCRMの次世代製品「FastHelp5」をリリースした。

情報基盤事業、アプリケーション・サービス事業共に増収となったように、同社の提供する製品、サービスの需要は高いことから過去最高の売上を達成した。しかし、利益面では、医療情報クラウドサービス「NOBORI」の導入が拡大したこと等で、減益となった。当該サービスの売上と利益はサービス期間に応じて按分計上(経過処理)しており、複数年に亘って売上と利益にマイナス影響となっているためである。しかし、導入件数が増えてきたことで、「NOBORI」の赤字幅は前期が底で、今期より改善していく。

今期16年3月期をスタートとする中期経営計画「TMX 3.0」では、売上高、営業利益の数値目標として、16年3月期204億円、13億円、17年3月期227億円、17億円、18年3月期251億円、23億50百万円を挙げている。また、年率売上高成長率10%へ、M&Aや海外展開を含め最終年度で事業規模を250億円~300億円に、アプリケーション・サービス事業のストック比率50%超の実現、売上高営業利益率10%への挑戦を掲げている。

事業戦略として、クラウド関連事業の戦略的・加速度的推進、セキュリティ&セイフティの追及を謳っている。

今期16年3月期連結業績予想は、売上高204億円(前期比10.8%増)、営業利益13億円(同15.0%増)、経常利益13億円(同14.8%増)、純利益8億40百万円(同43.7%増)と増収増益で過去最高益更新を見込む。

配当に関しては、2円増配の17円を予想している。

将来的に大きく収益に貢献すると予想される医療情報クラウド「NOBORI」の契約施設数は、前期末で累計約300件、今期も新規契約件数150を見込んでいることから、今期末で累計450件を予想している。矢野経済研究所の調査によると2015年度の全国でのPACSクラウド市場規模予測では515施設を予想している。つまり、今期末の「NOBORI」のシェアは87.4%を占めることになる。医療情報クラウドでは、圧倒的に優位な立場にあるといえる。

また、セキュリティについても、6月2日に年金機構に不正アクセスがあり125万人の情報が流出した事件が発生したように、これからセキュリティ需要は益々高まるものと予想される。

事業戦略として、クラウド関連事業、セキュリティ関連事業にターゲットを絞っている同社にとって今後の事業拡大は確実といえる。

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