ネオジャパンは22年1月期小幅増益予想だが保守的、収益拡大基調

(決算速報)
 ネオジャパン<3921>(東1)は3月11日の取引時間終了後に21年1月期連結業績を発表した。クラウドサービスが好調に推移して大幅増収増益だった。22年1月期は販管費の増加などで小幅増益予想としている。ただし保守的だろう。DXの流れも追い風として収益拡大基調を期待したい。株価は上値を切り下げる形で軟調だ。目先的には増益率鈍化予想を嫌気する可能性もあるが下値限定的だろう。増収増益・増配予想を好感する動きを期待したい。

■21年1月期大幅増益、22年1月期小幅増益予想だが上振れの可能性

 21年1月期の連結業績は売上高が20年1月期比42.3%増の53億25百万円、営業利益が31.7%増の9億20百万円、経常利益が32.3%増の9億48百万円、当期純利益が36.8%増の6億77百万円だった。配当は3円50銭増配の11円(期末一括)とした。

 概ね計画水準(12月14日に利益を2回目の上方修正)の大幅増収増益で着地した。売上面では、ソフトウェア事業のクラウドサービス(18.5%増収)がグループウェア「desknet‘s NEO」クラウド版を中心に好調だった。システム開発事業での子会社Pro―SPIREの通期連結、海外事業でのマレーシアの子会社の第3四半期からの新規連結も寄与した。利益は主力のクラウドサービスの増収効果で大幅増益だった。

 22年1月期の連結業績予想は売上高が21年1月期比7.4%増の57億17百万円、営業利益が3.0%増の9億48百万円、経常利益が3.3%増の9億80百万円、当期純利益が0.3%増の6億79百万円としている。配当予想は1円増配の12円(期末一括)としている。

 売上面では、主力のクラウドサービス(15%程度の増収計画)が引き続き好調に推移するが、スモールライセンスの減少を見込み、利益面では人件費や研究開発費の増加に加えて、海外事業展開本格化に伴う販管費の増加を見込んでいるため、小幅増益予想としている。ただし保守的だろう。DXの流れも追い風として収益拡大基調を期待したい。

■株価は増収増益・増配予想を好感する動きを期待

 株価は上値を切り下げる形で軟調だ。目先的には増益率鈍化予想を嫌気する可能性もあるが、20年9月の上場来高値から半値水準まで売り込まれていることを勘案すれば下値限定的だろう。増収増益・増配予想を好感する動きを期待したい。3月11日の終値は1730円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS45円62銭で算出)は約38倍、時価総額は約258億円である。

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