ベステラは21年1月期大幅増益で着地、22年1月期も大幅増益予想

(決算速報)
 ベステラ<1433>(東1)は3月12日の取引時間終了後に21年1月期連結業績を発表した。新型コロナウイルス感染拡大に伴う解体工事着工時期変更などの影響を受けたが、第4四半期に挽回して計画水準の大幅増益で着地した。22年1月期も大型案件が牽引して大幅増益予想としている。収益拡大を期待したい。株価は反発して1月の昨年来高値に接近している。好業績を評価して上値を試す展開となりそうだ。

■21年1月期大幅増益、22年1月期も大幅増益予想

 21年1月期の連結業績は、売上高が20年1月期比7.2%増の36億82百万円、営業利益が33.6%増の1億24百万円、経常利益が2.2倍の2億12百万円、当期純利益が2.4倍の1億42百万円だった。受注高は51.2%増の49億12百万円、完成工事高は5.9%増の34億14百万円で、期末受注残高は2.4倍の25億45百万円となった。

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う解体工事着工時期変更などの影響を受けたが、第4四半期に挽回して概ね計画水準の大幅増益で着地した。売上面では子会社化した3Dビジュアル、利益面では販管費の抑制、持分法適用関連会社化したリバーホールディングス<5690>からの配当金も寄与した。

 22年1月期連結業績予想は、売上高が21年1月期比52.1%増の56億円、営業利益が3.6倍の4億50百万円、経常利益が2.4倍の5億18百万円、当期純利益が2.5倍の3億60百万円としている。

 21年1月期に受注した電力および化学関連の大型案件が牽引して大幅増収増益予想としている。さらに今後の需要拡大が予想される原子力発電所廃止措置関連解体、風車解体などの領域にも受注活動を展開・強化する方針だ。

 なお中期経営計画2025を発表し、目標数値に26年1月期売上高100億円、営業利益10億円、経常利益10億72百万円、当期純利益7億52百万円、売上高営業利益率10%、ROE13%、EPS91円を掲げた。株主還元については配当性向40%を目安とする。余剰設備の増加で受注環境は良好である。収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は反発して1月の昨年来高値に接近している。好業績を評価して上値を試す展開となりそうだ。3月12日の終値は1843円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS43円76銭で算出)は約42倍、時価総額は約154億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る