ヤマシタヘルスケアホールディングスは21年5月期業績・配当予想を上方修正

(決算速報)

ヤマシタヘルスケアホールディングス<9265>(東1)は3月30日の取引時間終了後に21年5月期第3四半期累計の連結業績を発表した。増収・大幅増益だった。上期は新型コロナウイルスの影響を受けたが、下期に入って需要が回復基調となった。そして通期予想を上方修正して、従来の減収減益予想から一転して増収・大幅増益予想とした。また配当予想も上方修正して20年5月期比増配予想とした。株価は下値固め完了して反発の動きを強めている。上方修正を好感して戻りを試す動きとなりそうだ。

■21年5月期3Q累計大幅増益、通期業績・配当予想を上方修正

 21年5月期第3四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比3.8%増の497億83百万円、営業利益が48.6%増の6億76百万円、経常利益が38.7%増の7億24百万円、四半期純利益が24.7%増の4億96百万円だった。

 期前半は新型コロナウイルスの影響(取引先医療機関における外来患者数の減少、手術・検査・処置症例の減少、商談遅延・見送り)を受けたが、後半に入って需要が回復基調となり、営業強化策も寄与して累計ベースで増収に転じた。

 主力の医療機器販売業は3.8%増収(一般機器分野が8.3%増収、一般消耗品分野が3.9%増収、低侵襲治療分野が1.8%減収、専門分野が4.6%増収、情報・サービス分野が10.0%増収だった。医療機器製造・販売業(整形外科用インプラント)は18.7%増収、医療モール事業(賃貸収入)は5.6%減収だった。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高155億28百万円で営業利益66百万円、第2四半期は売上高169億74百万円で営業利益3億61百万円、第3四半期は売上高172億81百万円で営業利益2億49百万円だった。医療機関の設備投資関連のため、第2四半期および第4四半期の構成比が高い特性がある。

 通期の連結業績予想は上方修正して、売上高が20年5月期比1.0%増の653億06百万円、営業利益が30.4%増の7億31百万円、経常利益が22.9%増の7億89百万円、当期純利益が10.3%増の5億06百万円とした。売上増加に伴って売上総利益が増加する見込みだ。

 また配当予想も期末27円上方修正して68円(期末一括=普通配当58円+創業95周年記念配当10円)とした。20年5月期比では14円増配となる。

■株価は戻り試す

 株価は下値固め完了して反発の動きを強めている。上方修正を好感して戻りを試す動きとなりそうだ。3月30日の終値は1795円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS198円59銭で算出)は約9倍、時価総額は約46億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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