ティムコは21年11月期1Q赤字だが2桁増収と売上回復基調、通期黒字転換予想

(決算速報)
 ティムコ<7501>(JQ)は4月12日の取引時間終了後に21年11月期第1四半期の業績(非連結)を発表した。利益は新規出店による経費増加などで前年並みの赤字だったが、売上高は2桁増収で回復基調となった。未定としていた通期業績予想は2桁増収・黒字転換予想、配当予想は前期と同額とした。通期ベースで収益改善を期待したい。株価は戻り高値圏だ。売上回復基調を好感して上値を試す展開を期待したい。

■21年11月期1Qは2桁増収で売上回復基調、通期黒字転換予想

 21年11月期第1四半期の業績(非連結)は、売上高が前年同期比13.8%増の7億07百万円、営業利益が60百万円の赤字(前年同期は51百万円の赤字)、経常利益が54百万円の赤字(同49百万円の赤字)、四半期純利益が54百万円の赤字(同55百万円の赤字)だった。

 利益面は在庫品値引き販売で売上総利益率が低下し、新規直営店舗出店に伴う運営経費増加も影響して前年並みの赤字だった。ただし売上面は2桁増収で回復基調となった。

 フィッシング事業は26.7%増収で702.8%増益だった。3密を避けたアクティビティとして釣りが注目され、ルアー商品は新製品、フライ用品は既存商品の販売が好調だった。アウトドア事業は9.3%増収で赤字だった。売上面は、緊急事態宣言再発出で百貨店や商業施設の集客減少の影響を受けたが、前期に新規出店した直営店の新店効果が寄与して増収だった。利益面は値引き販売や新規出店に伴う運営経費増加で赤字だった。

 期初時点では未定としていた通期業績(非連結)予想および配当予想を公表し、売上高が20年11月期比16.5%増の31億06百万円、営業利益が6百万円の黒字(20年11月期は1億34百万円の赤字)、経常利益が15百万円の黒字(同1億27百万円の赤字)、当期純利益が0百万円(同2億28百万円の赤字)、配当が20年11月期と同額の5円40銭(期末一括)とした。

 アウトドア事業は主要販路である百貨店や商業施設の集客回復が見込めず厳しい事業環境だが、フィッシング事業の売上が回復基調であり、全体として2桁増収・黒字転換予想としている。通期ベースで収益改善を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は反発して戻り高値圏だ。売上回復基調を好感して上値を試す展開を期待したい。4月12日の終値は803円、時価総額は約27億円である。

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