日本エム・ディ・エムは商社から自社製造へと事業構造改革に成功

■売上高は13年で底を打ち、10年振りに上昇トレンドに反転

 日本エム・ディ・エム<7600>(東1)の5日の株価は、前日比3円高の534円で終わった。商社から自社製造へと事業構造改革に成功し、今後の事業拡大が見込まれている。しかし、現在の株価は今後の事業拡大を見通した株価とはいえない。

 同社は、中期経営計画「MODE2017」(16年3月期~18年3月期)を発表している。最終年度である18年3月期は、売上高160億円(15年3月期比35.0%増)、営業利益20億円(同54.4%増)、経常利益18億円(同65.6%増)と今後の順調な業績拡大を見込んでいる。

 業績拡大予想の背景にあるのは、03年をピークとして、下降トレンドに入った売上高が、13年で底を打ち、10年振りに上昇トレンドに反転していることと、自社製品売上高比率が23.5%から80.0%に向上し、利益率が大幅にアップしていることが挙げられる。

 15年3月期の売上高は、118億55百万円(14年3月期比25.3%増)と大幅増収となっている。そのうちの国内売上高は、81億51百万円(同22.1%増)と順調に伸びている。一方の米国の売上高は、37億03百万円(同32.9%増)と更に国内を上回る伸び率。

 利益面については、営業利益12億95百万円(同95.9%増)と大幅増益であった。自社製品の売上高が94億89百万円と全売上の80%を占めることから、利益率が改善したことによる。

 これから特に期待されるのは、国内の売上拡大はもちろんであるが、毎期30%以上伸びている米国での売上拡大である。これまでは、ユタ州を中心に営業を行ってきたが、同社製品の人工関節の人気が高いことから、最近、人口密集地域である西海岸、東海岸での営業活動を開始している。米国の人工関節市場は8000億円の巨大な市場であるので、米国での売上拡大の余地はまだ十分にある。現在の同社の米国での売上シェアはほんの0.5%にも満たない状況である。そのため、各地域で講習会を開いたりして認知度を高める努力を行ってきた。その成果が実りつつある状況で、米国で最も有名な整形外科病院のいくつかで、同社の製品を使うドクター達が出始めている。また、10年以上米国で同社の人工関節が使われているが、未だ1件の訴訟も起こされていない評判の良さも追い風となっている。

 株価については、4月17日の引け後、税制改正等による繰延税金資産の取り崩しにより、前15年3月期の最終利益の赤字予想を発表したことから、4月20日には年初来最安値522円をつけた。しかし、その後は、524円~585円でモミ合っている。事業再建に成功し、今後の業績拡大予想を見込んだ株価とはいえない。

 5日の引け値534円の株価指標は、予想PER20.19倍、PBR(実績)1.30倍、配当利回り1.12%。米国市場での同社製品の評判が高まれば、一気に売上拡大局面もある。

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