日米とも短期では戻り試す、中期では景気の自力走行見極める展開=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛

犬丸正寛の相場展望 アメリカは5月の雇用統計が好調だったことから『9月利上観測』が強まり、日本では、今年1~3月のGDPが上方修正されたことで日銀の第3次量的金融緩和後退の観測が強まっている。日米とも金融から実体経済への注目度が高まっている。

日米とも景気が強いとの認識は強まっていが、もち日米の景気に温度差はある。2009年をボトムに3度の量的金融緩和で6年に及ぶ景気上昇のアメリカ。民主党政権下のデフレ経済から2度の量的金融緩和によって消費税引き上げを吸収しつつなんとか景気が上向いている日本という姿である。

とくに、日米共に金融の支援を離れて景気が自力走行が可能かどうかが試される局面に入っているといえる。NYダウは6月4日からの4日連続の大幅安で短期的には「9月利上観測」を織込んだといえる。

一方の日経平均も6月5日からの4日連続安で5月半ばからの12日連騰に対する調整をほぼ終えたものとみられる。

短期的には、NYダウ、日経平均とも戻りを試す展開とみていいだろう。

中期的な視点では、NYダウは利上後のアメリカ景気が自力走行できるのか、また利上は1度だけか、あるいは2度、3度と続くのかといった点の見極めが焦点となるだろう。日経平均についても、1~3月に続いて4~6月のGDPが3期連続のプラスとなるのか、また、中小企業や地方まで景気回復の輪が広がるのかを見極める展開が予想される。

去る8日に125円台後半まで進んだ為替相場も引き続き注目される。国会期間中は、株式マーケット支援のため円安は継続されるとの見方もある一方、日銀総裁の円安牽制ともいえる発言もあって足元ではやや気迷い気分といえる。日本の景気回復が本物なら円高に振れる可能性を含んでいるだけに為替も景気の先行きを見極める展開といえそうだ。

6月第1週は外国人投資家の日本株買いがやや縮小している。今後、主力の外国人投資家がどう動くかは大きいポイントである。仮に、買いが細るようならマーケットは主力銘柄から出遅れ銘柄や材料銘柄への物色が強まることになりそうだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■「ちきゅう」を投入、令和8年1月から2月にかけて実証  内閣府戦略的イノベーション創造プログラム…
  2. ■人工知能基本計画が始動、利活用から開発への循環促進、世界最先端のAI国家を標榜  政府は12月2…
  3. ■222社分析で売上2兆円台復帰、利益は1,435億580万円へ倍増  東京商工リサーチ(TSR)…
2026年2月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
232425262728  

ピックアップ記事

  1. ■総選挙後に本番、米・卵関連株など食料品銘柄に再評価期待  消費税減税をめぐる関連株の動向が、過去…
  2. ■円安・円高が日替わり、内外市場で一波乱二波乱の可能性  内外のマーケットが激動含みである。これが…
  3. ■地方銀行:収益改善、昨年11月の業績上方修正が寄与  昨年来高値更新銘柄の1割超を占める銀行株は…
  4. ■超短期決戦の総選挙で市場動向が政治判断に影響  いよいよ衆議院議員選挙だ。みょう27日に公示され…
  5. ■AI以外に目を向けよ、割安株に潜む上昇機会  1980年代のバブル相場では、産業構造改革で「軽薄…
  6. ■利上げと解散総選挙、日本経済の分岐点迫る  今週は、運命の1月22日、23日が控えている。1月2…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る