ヤマハ発動機は豪州企業とスマート農業ソリューションに関する共同開発契約を締結

■「農業における省人化・効率化・最適化」実現へ

 ヤマハ発動機<7272>(東1)は、オーストラリアのスタートアップ「The Yield Technology Solutions社」(The Yield社)との間で、スマート農業に関する共同開発契約を締結した。同社はこの共同開発を通じ、デジタル技術とロボティクスを活用した農業生産性向上を目指していくとしている。(写真=ブドウ果樹園でUGV走行試験)

 The Yield社は、デジタル技術を活用して農業分野の課題解決を目指すオーストラリアのスタートアップ。同社の開発した「Sensing+」はセンサーとデータ分析を組み合わせることで、農業における重要作業(例:薬剤散布、かんがい、収穫など)のタイミング決定を支援するソリューションを提供している。

 共同開発は、画像データ収集を通じた作物の生育状況把握による収穫量予測モデルの精度向上と、局地気象データとロボティクス技術の組み合わせによる自動薬剤散布の効率最適化を狙いとしている。同社の農業用UGV(Unmanned Ground Vehicle)や農作業自動化技術と、The Yield社の持つIoT(Internet of Things)、データサイエンス、AI技術を組み合わせた新たな農業自動化ソリューションの技術開発を目指し、スマート農業分野の事業開発を推進する。さらに、世界の大手ワインメーカーであるオーストラリアのTreasury Wine Estates社(本社:メルボルン)とも連携し、オーストラリアと米国西海岸の圃場で、多くのデータ収集・実験を実施することで、開発スピードと精度の向上を図る。

 この取り組みは、CVC(Corporate Venture Capital)活動を行うグループ会社Yamaha Motor Ventures & Laboratory Silicon Valleyを通じた2020年の出資を足掛かりとしたもの。同社はモノづくりだけでなく、革新的な技術やビジネスモデルを有するアーリーステージのベンチャー企業への出資を通じて、同社の持つモノづくりの強みとかけ合わせることで、さまざまな社会課題の解決を目指していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■半導体パッケージの微細化に対応、LDI露光で1.0μm幅パターンを実現  旭化成<3407>(東…
  2. ■物流費やエネルギーコストの上昇受け、企業努力では限界  亀田製菓<2220>(東証プライム)は5…
  3. ■約100種類の実践講座で次世代エンジニアを育成  トヨタグループ5社は5月22日、AI・ソフトウ…
2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

ピックアップ記事

  1. ■内需株に広がる「トランプ・ディール」回避の波  東京電力ホールディングス<9501>(東証プライ…
  2. ■日米関税交渉、7月9日に運命の日「90日猶予」迫る潮目  「三日、三月、三年」とは、潮目、変わり…
  3. ■祝日と金融政策が交錯する7月  7月は、7月21日が「海の日」が国民の祝日に制定されてからフシ目…
  4. ■「MMGA」効果の造船株・海運株は「海の日」月間キャンペーン相場も加わり一段高を期待  あと1カ…
  5. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  6. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る