【株式市場特集】冷蔵冷凍庫株の決算発表待ち、選挙関連の定番銘柄もウオッチ

氷 冷凍

 屋外は猛暑日の連続だから「カウチポテト」ではなく、カウチ(寝椅子)に寝そべってアイスクリームや冷菓を食べる「カウチアイス」になるかもしれない。今年の8月相場は、菅首相や小池東京都知事のご推奨の「カウチアイス」関連株に自助投資して金メダルは無理でも銅メダルくらいを狙ってみるのも一法となるかもしれない。さらに8月相場の番外編としては、「カウチアイス」で政局動向にも目を配り、選挙関連の定番銘柄の株価ウオッチも怠れない。

■定番のブランド商品銘柄に続き冷蔵冷凍庫株も決算発表待ち

 「カウチアイス」の関連株では、まず定番のブランド商品を強みにする銘柄が浮上する。「チョコモナカジャンボ」と「冷やし甘酒」の森永製菓<2201>(東1)、「冷やしココア缶」のブルボン<2208>(東2)、「あずきバー」の井村屋グループ<2209>(東1)、フレーバーアイスのB-R サーティワン アイスクリーム<2268>(JQS)、氷バー「もも太郎」のセイヒョー<2872>(東2)などである。このうちブルボンは、今年7月28日に発表した今3月期第1四半期の好決算を手掛かりに年初来高値を追い、前週末31日大引け後に発表したサーティワンの今12月期第2四半期業績も期初予想を上ぶれて着地しており、残り4社も、今~来週に発表予定の四半期業績の動向がクローズアップされそうだ。

 このブルボンと同日の28日に今12月期第2四半期業績を上方修正したのが業務用冷凍冷蔵庫の大和冷機工業<6459>(東1)で、同様に年初来高値を更新しており、同じく今~来週に発表を予定している同業他社の中野冷機<6411>(東1)、フクシマガリレイ<6420>(東1)、ホシザキ<6465>(東1)などにも連想が強まる展開も想定される。エアコン株は、富士通ゼネラル<6755>(東1)の四半期決算がやや不調だったことで「カウチアイス」人気への期待は低いが、それでも今年5月に今12月期第2四半期業績を上方修正した高級家電のバルミューダ<6612>(東マ)は、8月6日に予定しているその第2四半期決算に関心が高まることも想定され、また「カウチアイス」のそのカウチを販売するニトリホールディングス<9843>(東1)も関連株にノミネートされる可能性もある。

■番外編では三羽烏の株価をウオッチして政局動向にも目配り

 選挙関連の定番銘柄は、当特集が三羽烏として再三にわたり取り上げている麻生フオームクリート<1730>(JQS)、イムラ封筒<3955>(東1)、ムサシ<7521>(JQS)である。今年9月に自民党総裁の任期、10月に衆議院議員の任期が迫っている菅義偉首相の再選戦略は、現在開催中の東京オリンピックを「安心・安全な大会」として閉幕し、8月24日開幕の東京パラリンピックも無事通過して、新型コロナウイルス感染症も収束させてアピールし、解散・総選挙に打って出るというのが各メディアの観測となっている。

 しかし東京五輪の閉幕式が開催される8月8日に、菅首相の選挙区の神奈川県横浜市で市長選挙が告示され、8月22日に投開票が予定されている。同市長選挙の最大の争点は、市論を二分しているカジノ誘致問題で、候補者が9人も乱立している。もしこのお膝元の市長選挙で菅首相の持論であるカジノ誘致を主張する候補者が落選するようなことがあれば、菅首相の再選戦略に暗雲となることは目にみえている。足元の三羽烏の株価には、こうした波乱を先取りする動きはなく、むしろ安値水準でのもみ合いとなっているが、そのなかで動意付くようなことがあったら一大事である。相場全般にも政局不安として影を投げ掛けることになり、株価動向のウオッチは必須となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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