【注目銘柄】エレマテックは1QのV字回復業績を見直して割安修正へ

注目銘柄

■年初来高値奪回に再発進し一段の上値チャレンジへ

 エレマテック<2715>(東1)は、今年7月28日に発表した今2022年3月期第1四半期(2021年4月~6月期、1Q)業績が、V字回復して着地したことを見直して割安修正買いが再燃している。来年4月から実施される東証の市場再編で、同社株が最上位の「プライム市場」の上場基準に適合すると一次判定され上場申請を進めていることが、側面支援材料として見直されるだろう。

■CASE向け部材が続伸しODMビジネスも順調

 同社の今3月期1Q業績は、売り上げ450億3400万円(前年同期比13.5%増)、営業利益16億6500万円(同2.11倍)、経常利益16億500万円(同2.28倍)、純利益11億1800万円(同2.39)と大きく増収増益転換して、期初予想の今3月期通期予想業績に対する利益進捗率は、目安の25%をクリアした。世界的な自動車生産の回復や自動車のCASE(コネクテッド・自動運転・シェアリング・電動化)の進展で自動車向け関連部材が続伸し、ODM(完成品)ビジネスでは、アフターマーケット向けにドライブレコーダーが好調持続となったことなどが寄与した。

 今3月期通期業績は、期初予想を据え置き売り上げ1810億円(前期比6.4%増)、営業利益65億円(同19.0%増)、経常利益62億円(同19.7%増)、純利益44億円(同20.0%増)と見込んでいる。なお今期配当は、年間43円(前期実績36円)と連続増配を予定している。

■PER10倍、PBR08倍、配当利回り3.6%の修正で高値奪回へ

 株価は、前期上半期業績の伸び悩み推移で1000円台を出没する中段固めが続いたが、前期第3四半期業績の増益転換着地で1100円台に乗せ、増収増益転換予想の今期業績が、市場コンセンサスを上回り投資判断引き上げも続いたことで窓を開けて急騰、年初来高値1345円まで買い進まれた。足元では、1Q業績のV字回復着地も全般相場の波乱が響いて材料出尽く感を強めて1100円台まで下ぶれた。ただPERは10倍台、PBRは0.87倍、配当利回りは3.69%と割安感が顕著で、テクニカル的にも25日移動平均線から7%超のマイナスかい離と下げ過ぎを示唆しており、年初来高値奪回に再発進し一段の上値チャレンジに弾みをつけよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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