JPホールディングスは22年3月期1Q減益、通期も減益予想だが保守的

(決算速報)
 JPホールディングス<2749>(東1)は8月12日の取引時間中に22年3月期第1四半期連結業績を発表した。新規施設開設などで増収だが、新人事制度導入やシステム導入などの一時的要因の影響で減益だった。通期(補助金収入の計上方法を変更したため売上高と営業利益を上方修正)も減益予想だが保守的だろう。株価は7月の年初来安値圏から切り返しの動きを強めている。第1四半期減益に対するネガティブ反応も限定的だった。調整一巡して出直りを期待したい。

■22年3月期1Q減益、通期も減益予想だが保守的

 22年3月期第1四半期連結業績は、売上高が前年同期比4.6%増の83億71百万円、営業利益が32.2%減の1億78百万円、経常利益が30.1%減の1億86百万円、親会社株主帰属四半期純利益が40.4%減の1億05百万円だった。

 新規施設開設(保育園3園、学童クラブ・児童館8施設)などで増収だが、新人事制度導入・賞与支給期間変更に伴う賞与引当金の増加、システム導入に伴う費用の増加など、一時的要因の影響で減益だった。なお自治体から受け散る補助金収入について、従来は営業外収益に計上していたが、当第1四半期から売上高に計上している。この更に伴って前年同期の数値も組み替えている。

 補助金収入の計上方法変更に伴って22年3月期通期予想の売上高と営業利益を上方修正した。修正後の連結業績予想は売上高が21年3月期比0.6%増の337億円、営業利益が19.5%減の23億円、経常利益が22.0%減の23億円、親会社株主帰属当期純利益が2.7倍の14億50百万円としている。配当予想は60銭増配の4円50銭(期末一括)である。

 当期純利益は減損損失が一巡して大幅増益予想だが、新型コロナウイルス感染症再拡大による不透明感なども考慮して営業・経常減益予想としている。ただし保守的だろう。

■株価は切り返しの動き

 株価は7月の年初来安値圏から切り返しの動きを強めている。第1四半期減益に対するネガティブ反応も限定的だった。調整一巡して出直りを期待したい。8月12日の終値は272円で、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS16円58銭で算出)は約16倍、時価総額は約239億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■全従業員にAI活用徹底、業務改革を本格化  LINEヤフー<4689>(東証プライム)は7月14…
  2. ■50年以上親しまれたかぜ薬が国内市場から姿を消す?  大正製薬は7月14日、塗るかぜ薬「ヴイック…
  3. ■鈴鹿8耐で新型CBコンセプト登場  ホンダ<7267>(東証プライム)は7月11日、大型ロードス…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  2. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  3. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  4. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…
  5. ■金先物相場を背景に産金株が収益拡大の余地を示す  東京市場では金価格の上昇を背景に産金株が年初来…
  6. ■大統領の交渉術が金融市場を左右し投資家心理に波及  米国のトランプ大統領は、ギリシャ神話に登場す…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る