フェローテックホールディングスは22年3月期1Q大幅増益、2Q累計・通期および配当予想を上方修正

(決算速報)
 フェローテックホールディングス<6890>(JQ)は8月13日の取引時間終了後に22年3月期第1四半期連結業績を発表した。需要が拡大して大幅増収増益だった。そして第2四半期累計・通期連結業績予想および配当予想を上方修正した。さらに再上振れの可能性がありそうだ。収益拡大基調を期待したい。株価は6月の高値圏から反落して上値を切り下げる形だが、上方修正を好感して戻りを試す展開を期待したい。

■22年3月期1Q大幅増収増益、2Q累計・通期および配当予想を上方修正

 22年3月期第1四半期連結業績は、売上高が前年同期比34.8%増の276億59百万円、営業利益が3.1倍の48億17百万円、経常利益が11.6倍の65億08百万円、親会社株主帰属四半期純利益が90億78百万円(前年同期は減損損失10億94百万円を計上して10億96百万円の赤字)だった。

 半導体関連を中心に需要が拡大して大幅増収増益だった。半導体等装置関連事業は22.1%増収で4.3倍増益、電子デバイス事業は58.7%増収で74.2%増益だった。なお営業外収益に為替差益14億11百万円(前年同期は営業外費用に為替差損9億円)を計上した。また特別利益に持分変動利益53億20百万円、特別損失に韓国子会社1社の事業撤退損9億21百万円を計上した。

 第1四半期の好調を受けて、第2四半期累計・通期連結業績予想および配当予想を上方修正した。修正後の通期連結業績予想は、売上高が21年3月期比25.9%増の1150億円、営業利益が2.1倍の200億円、経常利益が2.4倍の200億円、親会社株主帰属当期純利益が2.4倍の200億円とした。配当予想は特別配当18円(第2四半期末9円、期末9円)を加えて、21年3月期比18円増配の46円(第2四半期末23円、期末23円)とした。

 半導体等装置関連事業、電子デバイス事業とも需要が拡大し、売上高が期初計画を上回る見込みだ。利益面では半導体ウェーハ事業の連結子会社の持分法適用関連会社への移行に伴って償却負担が減少することも寄与する。需要が拡大基調であり、さらに再上振れの可能性がありそうだ。収益拡大基調を期待したい。

■株価は戻り試す

 株価は6月の高値圏から反落して上値を切り下げる形だ。好業績は織り込み済みだが、上方修正を好感して戻りを試す展開を期待したい。8月13日の終値は2686円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS534円63銭で算出)は約5倍、時価総額は約1004億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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