【話題株】さが美、京都着物友禅、日本和装など長期低迷相場から飛躍の展開

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週明けの株式市場では、インバウンド(訪日外国人観光客)消費の恩恵を受けそうな銘柄を探す動きが一段と幅を広げ、先行高した三越伊勢丹ホールディングス<3099>(東1)コーセー<4922>(東1)などにとどまらず、翻訳センター<2483>(JQS)なども連想買いで年初来の高値を一気に更新する相場になっている。象印マホービン<7965>(東2)は22日、業績予想を全体に増額修正した。

さらに、さが美<8201>(東1)堀田丸正<8105>(東2)ウライ<2658>(JQS)は22日のストップ高に続いて23日も大幅続伸。これらの銘柄が急伸し始めたのはそろって6月17日からで、直接の買い材料としては、この日の朝、テレビニュースなどで、「経済産業省が、職員に和装出勤を促す「きものの日」の導入を検討していることが24日分かった。国内和装産業の振興を図るため、スーツの代わりに着物で出勤できる雰囲気をつくるのが狙い」(産経ニュース)などと伝えたことが発端と見られている。

報道を総合すると、経産省の目的は地域振興なども含めて幅広い狙いがあるもよう。週明けの株式市場では、「東京オリンピックでは和服姿で出迎えるイベントが増えるだろうし、訪日外国人観光客は年5割増のペース。これを和の心でもてなす場合の需要増加を展望した投資家が次第に増えて買いが増幅されたのではないか」(国内M証券)と見る声が少なくない。東京オリンピックに向けて需要が回復すると想定するだけでも、着物関連各社の株価は向こう数年、期待がもてることは確かだ。

さが美<8201>(東1)の場合は23日、小反落の始まりとなっている。しかし、昨日まで2日連続ストップ高を交えて2倍を超える急伸となったため、経験則では当然の一服が到来してもおかしくはないといえる。業績動向は2015年2月期まで4期連続した営業赤字が今期・16年2月期は黒字化の期待がある。中長期的には、2008年から続く長期低迷相場に対し、昨日までの急伸が新たな相場の幕開け、あるいはのろしになる可能性を見出す投資家もいる。

上記の銘柄群だけでなく、京都きもの友禅<7615>(東1)はすでに業績が回復基調。日本和装ホールディングス<2499>(東2)ヤマノホールディングス<7571>(JQS)など、やはり長期間続いた小動き相場に何らかの変化を示唆するような動きになってきたと見ることができるようだ。

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