【注目銘柄】アールプランナーは業績上方修正を手掛かりに割安直近IPO株買いへ

注目銘柄

■上場来高値を目指す展開も想定範囲内

 アールプランナー<2983>(東マ)は、今年9月13日につけた戻り高値4425円近辺で高値もみ合いを続けていた同社株にも目先の利益を確定する売り物が出ている。ただ、今年2月10日の新規株式公開(IPO)以来、業績の上方修正が、前2021年1月期業績、今2022年1月期第2半期(2021年2月~7月期、2Q)累計業績、今1月期通期業績と続いたことを手掛かりに割安直近IPO株買いも交錯している。とくに今期業績の相次いだ上方修正では、株価が合計3回もストップ高し、IPO時にもストップ高したのと合わせて高ボラティリティの再現も期待されている。

■首都圏にも積極進出し受注棟数、販売棟数とも過去最高

 同社の今1月期業績は、9月6日に2Q累計業績が上方修正されたあと、その2Q累計業績開示時に今度は今1月期通期業績が上方修正された。この1月期通期業績は、期初予想より売り上げを10億円、営業利益を4億円、営業利益を4億1100万円、純利益を2億7200万円それぞれ引き上げ、売り上げ260億円(前期比22.7%増)、営業利益12億円(2.29倍)、経常利益10億5000万円(2.00倍)、純利益7億円(同2.00倍)と見込み、純利益は、上場前の2018年1月期の過去最高(4億4300万円)を大幅に更新する。期初には、首都圏進出や営業拠点増設、積極的な広告宣伝活動などの先行投資負担で減益転換するとしていたのが、これをカバーしてV字回復し続伸した。

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大によるリモートワークの拡大とともに戸建て住宅需要が大きく伸びており、地元の愛知県で注文住宅、戸建て住宅の市場シェアを拡大させるとともに、首都圏への進出も積極化しており、受注棟数、販売棟数とも好調に推移していることが寄与する。2Q累計業績の受注棟数は410棟(前年同期比37.6%増)、販売棟数は347棟(同28.0%増)と伸び、IPO後の積極的なテレビCMやWeb広告などでブランド力も向上し適正価格での販売が続いたことで2Q累計業績が過去最高となっており、この業績が第3四半期以降も続くことが寄与する。

■PER7倍の超割安修正で「半値戻しは全値戻し」も想定内

 株価は、今年2月に公開価格2210円でIPOされ、5000円で初値をつけ即ストップ高となる上場来高値6000円まで買い進まれ、IPO株人気の反動でつけた2754円安値から前期業績の上方修正で3120円へリバウンドしたが、その後は上場来安値2091円まで再調整し公開価格2210円近辺で底固めする期間が長かった。それが今期2Q累計業績の上方修正で2日連続のストップ高、今期通期業績の上方修正でもストップ高して4425円の戻り高値をつけた。この戻り高値は、上場来高値から上場来安値までの調整幅の半値戻しに該当し、PERも7倍台と超割安となっていることもあり、相場格言の「半値戻しは全値戻し」のように、まず戻り高値を上抜き調整幅の3分の2戻しの4697円奪回から上場来高値を目指す展開も想定範囲内となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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