【どう見るこの株】フェリシモは戻り試す、22年2月期は再上振れの可能性

■目先的な売りが一巡して戻りを試す展開に期待

 フェリシモ<3396>(東1)は服飾・服飾雑貨や生活関連品を中心に通信販売を展開している。22年2月期通期連結業績予想は下期を保守的に想定しているが、再上振れの可能性がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。株価は7月の年初来高値を抜けずに急反落の形となった。下期の下振れ計画を嫌気した形だが、目先的な売り一巡して戻りを試す展開を期待したい。

■服飾・服飾雑貨や生活関連品中心の通信販売

 服飾・服飾雑貨や生活関連品を中心に通信販売を展開している。定期的・継続的な購入スタイルを事業コンセプトとして、フェリシモ定期便(コレクション)と呼ばれる商品を毎月1回届ける独自の仕組みで行っている。注文受付から問い合わせ対応、情報処理、商品管理、注文品発送までの業務を自社の受注・物流センターで集約して行っている。

■22年2月期は下期保守的だが再上振れの可能性

 22年2月期の連結業績予想(9月29日に上方修正)は、売上高が21年2月期比1.4%減の327億93百万円、営業利益が58.0%減の6億31百万円、経常利益が48.5%減の7億78百万円、親会社株主帰属当期純利益が39.6%減の7億76百万円としている。

 第3四半期累計は売上高が前年同期比4.5%増の168億94百万円、営業利益が0.7%増の9億30百万円、経常利益が18.0%増の10億59百万円、親会社株主帰属四半期純利益が22.9%増の9億35百万円だった。独創的な商品提供や各種メディアの積極的活用などで新規顧客獲得数が想定以上に伸長し、継続顧客数も好調だったため、売上高・利益とも従来予想(売上高158億77百万円、営業利益1億74百万円、経常利益1億90百万円、親会社株主帰属四半期純利益1億82百万円)を大幅に上回った。

 第2四半期累計の好調を受けて通期連結業績予想も上方修正し、前期比では減益幅が縮小する見込みとした。なお下期の計画を従来予想に対して下振れの形とした。新型コロナ影響による不透明感が強いため下期の売上高を保守的に想定し、さらに顧客獲得に向けたマーケティング投資を積極化して広告宣伝費を下期に増額する計画としている。

 ただし第2四半期累計の利益は修正後の通期利益予想を超過達成している。通期利益予想は再上振れの可能性がありそうだ。

■株価は戻り試す

 株価は7月の年初来高値を抜けずに急反落の形となった。下期の下振れ計画を嫌気した形だが、目先的な売り一巡して戻りを試す展開を期待したい。10月13日の終値は1434円、時価総額は約144億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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