【どう見るこの株】ソフトマックスは調整一巡、21年12月期は上振れの可能性

 ソフトマックス<3671>(東マ)は、Web型電子カルテシステムを中心として総合医療情報システムの開発・販売・導入支援・保守を展開している。21年12月期増収増益予想としている。第2四半期累計の利益進捗率が高水準であり、通期利益予想は上振れの可能性が高いだろう。中期的にも収益拡大基調を期待したい。株価はやや上値の重い展開だが、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。

■総合医療情報システムを展開

 Web型電子カルテシステムのPlusUs―カルテを中心として、Web型オーダリングシステムのPlusUs―オーダ、医事会計システムのPlusUs―医事、部門支援システムのPlusUs―健診、リハビリ部門システムのPlusUs―リハ、手術部門システムのPlusUs―手術など、総合医療情報システムの開発・販売・導入支援・保守を展開している。

 20年12月期末の稼働件数は、PlusUsカルテ・オーダが224件、PlusUs医事が484件である。21年12月期末の計画は、PlusUsカルテ・オーダが250件、PlusUs医事が507件としている。

 オンライン診療やシステム標準化など医療DX化が国策として推進される見込みであり、電子カルテ市場の成長が予想されている。販売・保守体制の強化や開発体制・新機能の提供などの施策によって、中小病院を中心とする電子カルテ未導入施設(約4800施設)への拡販を推進する方針だ。

■21年12月期増収増益予想、さらに上振れの可能性

 21年12月期の業績(非連結)予想は、売上高が20年12月期比11.9%増の45億円、営業利益が5.9%増の4億72百万円、経常利益が4.4%増の5億10百万円、当期純利益が0.7%増の3億37百万円としている。

 第2四半期累計は売上高が前年同期比6.2%増の21億11百万円、営業利益が2.7倍の3億35百万円、経常利益が2.4倍の3億54百万円、四半期純利益が2.4倍の2億36百万円だった。売上高、利益とも計画を上回り、各利益は上場来最高となった。

 院内での新型コロナウイルス感染症拡大防止策として非接触の電子カルテ等の需要が高まったことに加えて、医療DXとしてのオンライン資格確認機能の全国医療機関への販売が拡大した。利益面では開発・導入業務の標準化が進んだことも寄与した。

 通期予想は据え置いているが、第2四半期累計の進捗率は売上高46.9%、営業利益71.0%、経常利益69.4%、純利益70.0%である。利益進捗率が高水準であり、通期利益予想は上振れの可能性が高いだろう。事業環境は良好であり、中期的にも収益拡大基調を期待したい。

■株価は調整一巡

 株価はやや上値の重い展開だが、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。10月25日の終値は1040円、時価総額は約62億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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