三菱造船と日本郵船がCO2輸送技術の共同開発に合意

■CCUSバリューチェーン参画に向けて

 三菱重工業<7011>(東1)グループの三菱造船と日本郵船<9101>(東1)は11月9日、中小型船のみならずグローバルに需要拡大が見込まれる大型船による二酸化炭素(CO2)輸送技術の共同開発を行うことで合意したと発表。液化ガス輸送船(LPG・液化石油ガス輸送船、LNG・液化天然ガス輸送船)建造で蓄積した三菱造船の高度なガスハンドリング技術と、多種多様な船舶の運航に関する日本郵船の豊富な知見を統合する。今後、液化CO2輸送船(LCO2船)の開発を足掛かりとして、CCUSバリューチェーンへ参画していく。

 CO2を回収して転換利用や貯留を行うCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)は、カーボンニュートラル社会を実現するための有効な手段として注目を集めている。そのバリューチェーンにおいてLCO2船は、液化されたCO2を貯留および利用する拠点まで輸送するという必要不可欠な役割を担うものとして、将来的な需要の拡大が期待されている。

■三菱造船の高度なガスハンドリング技術と、日本郵船の船舶運航に関する豊富な知見を活用

 三菱造船は、三菱重工グループが取り組むエナジートランジション(低環境負荷エネルギーへの転換)の戦略的な事業強化の一つの柱であるCO2エコシステムの構築において、LCO2船の開発および事業化を積極的に推進しており、今回の共同開発事業はその実現に大きく寄与すると考えている。また、これまでの液化ガス輸送船建造で培った技術や知見を結集し、海洋システムインテグレーターとして海の脱炭素化(海洋領域からカーボンニュートラル社会の実現に貢献)を目指している。

 【CO2エコシステム=】CO2に関係する全てのステークホルダーが直接・間接を問わず、お互いの利害関係を超えてつながり、共存・共栄を図る社会の仕組みを、三菱重工グループではCO2エコシステムと呼んでいる。

 日本郵船は、大型船によるCO2輸送技術の確立がカーボンニュートラル社会の実現に大きく寄与すると考えている。今回の共同開発事業では、技術的なハードルの高いCCUSバリューチェーンにおける多様な技術を有する三菱重工グループと一体となり、これまでの豊富な船舶運航に関する知見を融合して中小型船のみならず大型LCO2船運航の早期実現を目指して取り組んでいく。また、この事業を足掛かりに、今後CCUSバリューチェーンへ参画していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■シャープ堺工場跡地を再活用、水冷技術と再エネ電力で高性能計算を実現  KDDI<9433>(東証…
  2. ■2026年3月6日全国公開、日本の観客へ感謝を込めた特別版  ギャガは、『映画 冬のソナタ 日本…
  3. ■写真555点で広がる味覚の世界、0歳からの「はらぺこ図鑑」  学研ホールディングス<9470>(…
2026年3月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

ピックアップ記事

  1. ■投資バリューは中立も株価材料として機能する局面も  株式市場は3月相場入りを控え、株式分割銘柄の…
  2. ■東京市場、株式分割ラッシュ拡大、値がさ化の進行が契機  3月相場は、また「二日新甫」である。「二…
  3. ■地銀・建設・リサイクル株が業績上方修正クラスターを形成  今週の当コラムは、内需ディフェンシブ株…
  4. ■「TACO」神話揺らぐ、内需関連が上場来高値圏  またまた「TACO(トランプはいつも尻込みする…
  5. ■高市トレード調整は好機か、配当利回り上位株で権利取り戦略  今週の当コラムは、権利付き最終売買日…
  6. ■「音楽が鳴っている限り踊る」か「笛吹けど踊らず」か、高市トレードで問われるベテラン投資家の知恵 …

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る