【注目銘柄】ニレコは業績上方修正、大幅増配を見直し割安ハイテク株買い再燃

注目銘柄

 ニレコ<6863>(JQS)は、今年11月12日に発表した今2022年3月期業績の上方修正を見直し、割安ハイテク株買いが再燃している。新型コロナウイルスの「オミクロン型」の感染確認で経済活動の正常化やハイテク業界の設備投資の先行きが、再び不透明化することが懸念されているが、業績上方修正と同時発表された今期配当の増配で、配当利回りが、ジャスダック(JQ)市場の高配当利回りランキングの上位にランクインしていることも、買い安心感につながっている。

■ウェブ事業、オプティクス事業とも2Q受注残高が大幅増

 同社の今3月期業績は、今期第2四半期(2021年4月~9月期、2Q)累計業績とともに上方修正され、売り上げは期初予想より5億円、営業利益、経常利益は各5000万円、純利益は2000万円引き上げられ、売り上げ90億円(前期比13.9%増)、営業利益7億円(同16.5%増)、経常利益7億5000万円(同18.0%増)、純利益5億2000万円(同20.2%増)と増収増益転換率の拡大が見込まれている。ウェブ事業の2Q累計業績が、主力製品の耳端位置制御装置の二次電池製造装置向けなどの回復で売り上げが前年同期比20.6%増、セグメント利益が13.6%増、受注残高が79.7%増、オプティクス事業も、半導体製造装置向けの光学部品が堅調に推移し売り上げが10.1%増、セグメント利益が11.8%増、受注残高が49.6%増となったことなどが要因となる。

 配当は、株主還元方針を見直し、これまでの配当性向35%の目標を「連結配当性向40%以上かつ連結自己資本配当率2%以上」とすることに変更し増配を予定している。期初予想の年間26円(前期実績24円)を37円に引き上げ、増配転換幅を拡大し2020年3月期の34円も上回る。

■低PER・PBRで配当利回りは4%超とランキング上位

 株価は、前期業績の上方修正を手掛かりにストップ高を交えて年初来高値1183円まで買い進まれたが、今期業績の増収増益転換予想は織り込み済みとして下値を探り、今期第1四半期の伸び悩み業績が響いて844円まで調整した。同安値からは今期業績の上方修正・増配発表とともに960円高値まで急伸、急伸時に開けた窓を埋める900円台固めを続けてきた。PERは12倍台、PBRは0.49倍、配当利回りは4.06%とJQ市場の高配当利回りランキングの第37位にランクインするなど割り負けている。直近高値960円抜けから年初来高値1183円を奪回し、2019年12月以来の1200円台での活躍も想定範囲内となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る