【鈴木雅光の投信Now】直販系ポートフォリオで資産運用は十分

投資信託で資産運用する場合、最大のネックは何を買ったら良いのか分からないことだと思います。

何しろ5000本以上のファンドが運用されていますから。

とはいえ、何かを選ばなければ始まらないのも事実です。そこでお勧めしたいのが、直販系投資信託会社のファンドでポートフォリオを組むという方法です。直販系投資信託会社とは、原則として銀行や証券会社などの販売金融機関を介さずに、投資信託会社が直接、個人向けに投資信託を販売しています。

そのため、購入時に手数料がかからず、運用管理費用も安いなど、ローコスト運用が最大のウリでしたが、これに加えて最近の傾向としては、直販系投資信託会社のファンドに対する認知度が高まってきたせいか、順調な資金流入が続くという喜ばしい循環に入っています。なぜ喜ばしい循環なのかというと、継続的な資金流入は、好パフォーマンスを支えるベースになるからです。

この傾向が続く限り、資産運用は直販系投資信託会社のファンドでポートフォリオを組めば十分です。

たとえば、ポートフォリオのコアにセゾン投信の「セゾン・バンガード・グローバル・バランスファンド」を据えます。コアですから、仮に運用資金が100あれば、このうち60~70くらいを配分します。もちろん、複数のファンドに投資するのが面倒だというのであれば、同ファンドのみの運用でも良いでしょう。

ただ、同ファンドは世界中の債券、株式に分散投資するタイプなので、相対的に日本株の組入比率は低めになります。もし、日本株の組入比率をもう少し高めたいのであれば、他の直販系投資信託会社が運用する日本株ファンドを組み合わせます。

成長性に重点を置いた中小型株投資なら、レオス・キャピタル・ワークスの「ひふみ投信」。

ワールドワイドに活躍するグローバル企業を中心に投資するなら、コモンズ投信の「コモンズ30ファンド」。

やや漠としてはいますが、これからの日本に本当に必要とされる企業に投資する、鎌倉投信の「結い2101」。

これら3本の日本株ファンドのうち、投資方針に賛同できるいずれか1本、もしくは3本すべてに分散投資することでポートフォリオを組んではいかがでしょうか。

(証券会社、公社債新聞社、金融データシステム勤務を経て2004年にJOYntを設立、代表取締役に就任、著書多数)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■半導体パッケージの微細化に対応、LDI露光で1.0μm幅パターンを実現  旭化成<3407>(東…
  2. ■物流費やエネルギーコストの上昇受け、企業努力では限界  亀田製菓<2220>(東証プライム)は5…
  3. ■約100種類の実践講座で次世代エンジニアを育成  トヨタグループ5社は5月22日、AI・ソフトウ…
2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

ピックアップ記事

  1. ■祝日と金融政策が交錯する7月  7月は、7月21日が「海の日」が国民の祝日に制定されてからフシ目…
  2. ■「MMGA」効果の造船株・海運株は「海の日」月間キャンペーン相場も加わり一段高を期待  あと1カ…
  3. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  4. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  5. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  6. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る