【狙い場・買い場】カイノスの今3月期増収増益、PER11倍で割安顕著

狙い場・買い場

カイノス<4556>(JQS)は、ミニゴールデンクロスを示現。好業績予想で割安感があり注目したい。

同社は、医薬品、体外診断用医薬品、化学薬品等の開発・製造販売及び輸出入。医療用理化学測定機器、医療機器等の開発・製造販売及び輸出入。滋養品・食料品・飼料等の開発・製造販売及び輸出入。その他前各号に附帯する一切の業務を行っている。

前2015年3月期は、4年前から取り組んでいる輸血検査市場の開拓に継続して注力。顧客状況で選択できる3タイプのゲルカード専用機器を中心に拡販活動を実施。専用機器の設置を加速するために今期からの販売体制を一新し、更なる拡販に取り組んだ。生化学検査分野や遺伝子検査分野は堅調に推移したが、免疫検査分野ではアレルギー診断薬が市場での競争激化により予想を下回り、売上高は前の期を割り込んだが、営業利益及び経常利益は計画を上回り好調に推移した。

今16年3月期に向けて、笠間工場の製造設備を刷新、増設し、世界基準であるQSR(米国品質システム規制)管理のもと製造能力を強化したほか、新規に体外診断薬化した「T-Carnitine試薬カイノス」「F-Carnitine試薬カイノス」の保険収載に向けての取り組み、「ADAMTS13活性測定試薬」の体外診断薬化も順調に進めている。常に新しい事への挑戦を繰り返すことにより、他社とは一線を画したカイノスの独自性を目指している。

今2016年3月期第2四半期業績予想は、売上高27億7000万円(前年同期比1.8%増)、営業利益1億9500万円(同12.4%増)、経常利益1億9900万円(同16.6%増)、純利益1億2800万円(同20.5%増)を見込む。

通期業績予想は、売上高58億円(前期比5.9%増)、営業利益4億2800万円(同6.6%増)、経常利益4億3700万円(同11.3%増)、純利益2億8800万円(同25.1%増)を見込む。年間配当は12.5円継続を予定している。

株価は、6月3日につけた年初来の高値731円から7月9日安値640円と短期調整を挟んで上昇。再度640円どころが下値として確認されている。生化学分野では、血清マルチキャリブレータによる腎機能及び肝機能項目等の拡販を継続する一方、新製品と改良品の投入を行っている。免疫分野では、輸血関連試薬及び新製品の積極的な営業活動による拡販を図り、連続経常最高益更新を見込んでいる。今月24日に予定される第1四半期決算の発表に対する期待感があるほか、今期予想PER11倍台と割安感がある。上値抵抗線である昨年12月高値736円を突破出来るか注目したい。

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