【株式評論家の視点】ナガオカはエネルギー関連のほか取水技術では圧倒的強さ

株式評論家の視点

ナガオカ<6239>(JQS)は、本年6月29日に東京証券取引所JASDAQ市場に上場。エネルギー関連事業、取水関連事業、その他事業を手がけている。

ナガオカスクリーンインターナルは、石油精製、石油化学、肥料プラントの心臓部で、反応、抽出、分離などの工程に使用されている。同社が納入したインターナルは、国内及び海外の65カ国で現在も順調に稼動中でさらに同社の長年にわたる高い技術力と開発力が認められ、世界のプロセスオーナーから新プロセス用スクリーンインターナル開発の協力要請が高まっており、これからもますます発展する可能性を秘めている。

ナガオカの取水技術は、圧倒的な実績で日本の”水”を支えている。日本国内では、1,000以上の浅井戸、集水埋渠プロジェクトで採用されていますいるほか、長年培われた取水技術を用いて、地下ダム集水井や海水取水、河川浄化プロジェクトなど、水の世紀の多くの課題に挑戦している。さらには、取水と水処理の総合提案を通して、それぞれの顧客に合った最適なソリューションを提供している。

そのほか、薬品を使用しないで地下水処理する、驚異の高速水処理装置「ケミレス」は、2010年、国際水協会(IWA)の革新的技術表彰制度(PIA)の小規模プロジェクト部門において、「CHEMILES=革新的な超高速地下水処理技術の開発と応用」が高い評価を得て受賞。同14年IWA-PIA 世界大会で、「ENERLES=無動力・無薬注による革新的な水処理システム」が全部門の最高栄誉「最高功績賞」を受賞。2010年、2012年、2014年の3回連続受賞という世界初の快挙で、地下水利用の安全性と高効率化実現に貢献している。

前2015年6月期第3四半期業績実績は、売上高が32億9400万円、営業損益が2700万円の赤字、経常利益が1億3900万円、純利益が7200万円に着地。

前期の通期業績予想は、売上高が58億1200万円(前の期比8.6%減)、営業利益が2億8200万円(同20.1%増)、経常利益が3億7900万円(同55.9%増)、純利益が2億1100万円(同38.1%増)を見込んでいる。

株価は、6月29日に公開価格1600円を650円上回る2250円で初値をつけた後、同日上場来の高値2268円と上昇。翌30日安値1852円と調整。7月6日高値2060円と買い直された後、7月9日に上場来の安値1851円と下げてモミ合いとなっている。イラン核協議の最終合意に伴う経済制裁の解除で同国産原油の輸出が再開される見通しで、ビジネスチャンスが広がるとの思惑が増幅する。1900円割れが下値として意識された感があり、押し目は注目されそうだ。(株式評論家&アナリスト・信濃川)

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