ヒーハイストは23年3月期減益予想だが保守的

(決算速報)
 ヒーハイスト<6433>(東証スタンダード)は5月13日の取引時間終了後に22年3月期連結業績を発表した。大幅増収増益だった。主力の直動機器の需要がコロナ禍から回復基調となり、半導体業界向けを中心に好調だった。23年3月期は不透明感、原材料価格高騰、成長投資などの影響を考慮して減益予想としているようだが、保守的だろう。上振れを期待したい。株価は3月の年初来安値圏から切り返したが、その後は地合い悪化も影響してモミ合う展開だ。目先的には23年3月期減益予想を嫌気する可能性もあるが、下値限定的だろう。

■22年3月期大幅増収増益、23年3月期減益予想だが保守的

 22年3月期連結業績(収益認識会計基準適用だが損益への影響なし)は、売上高が21年3月期比21.9%増の27億42百万円、営業利益が2.6倍の2億28百万円、経常利益が2.8倍の2億58百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が5.2倍の2億17百万円だった。配当(3月11日に期末3円上方修正)は21年3月期比3円増配の4円(期末一括、普通配当3円+創立60周年記念配当1円)とした。

 大幅増収増益だった。主力の直動機器の需要がコロナ禍から回復基調となり、半導体業界向けを中心に好調だった。部門別売上高は、直動機器が半導体関連を中心とする需要増加で47.5%増の18億37百万円、精密部品加工がレース用部品を中心に増加して4.9%増の7億88百万円だった。ユニット製品は設備投資需要低迷で53.9%減の1億15百万円だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高が7億09百万円で営業利益が1億13百万円、第2四半期は売上高が6億90百万円で営業利益が66百万円、第3四半期は売上高が6億55百万円で営業利益が39百万円、第4四半期は売上高が6億88百万円で営業利益が10百万円だった。

 23年3月期の連結業績予想は、売上高が22年3月期比1.3%減の27億07百万円、営業利益が53.7%減の1億05百万円、経常利益が59.6%減の1億04百万円、親会社株主帰属当期純利益が65.7%減の75百万円としている。配当予想は22年3月期比2円減配の2円(期末一括)としている。

 不透明感、原材料価格高騰、成長投資などの影響を考慮して減益予想としているようだが、保守的だろう。上振れを期待したい。

■株価は下値眼底的

 株価は3月の年初来安値圏から切り返したが、その後は地合い悪化も影響してモミ合う展開だ。目先的には23年3月期減益予想を嫌気する可能性もあるが、下値限定的だろう。5月13日の終値は295円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS12円16銭で算出)は約24倍、今期予想配当利回り(会社予想の2円で算出)は約0.7%、そして時価総額は約19億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■更新前のスーパーコンピュータの約4倍の計算能力  富士通<6702>(東証プライム)は2月21日…
  2. ■両社の資源を有効活用しSDGsに貢献  伊藤忠商事<8001>(東証プライム)グループのファミリ…
  3. ■純正ミラーと一体化し、左後方の視界を広げる  カーメイト<7297>(東証スタンダード)は、純正…
2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■投資と貯蓄の狭間で・・・  岸田内閣の「資産所得倍増プラン」は、「貯蓄から投資へ」の流れを目指し…
  2. ■「ノルム(社会規範)」解凍の序章か?植田新総裁の金融政策正常化  日本銀行の黒田東彦前総裁が、手…
  3. ■「日経半導体株指数」スタート  3月25日から「日経半導体株指数」の集計・公表がスタートする。東…
  4. ■投資家注目の適正株価発見ツール  日銀の価格発見機能が不全になる可能性がある中、自己株式取得が新…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る