【注目銘柄】ワイエイシイホールディングスは目先調整一巡感から割安修正買いが増勢

注目銘柄

 ワイエイシイホールディングス<6298>(東証プライム)は、5月30日につけた年初来高値1949円を視界に捉えている。同社株は、今年5月13日に発表した今2023年3月期業績が、連続して大幅続伸と予想されて市場コンセンサスを上回り、配当も連続増配を予定していることに反応してストップ高、窓を開けて年初来高値1949円まで3割高し、この利益確定売りで窓埋めを続けてきたが、目先調整は一巡したとして割安修正買いが増勢となった。テクニカル的にも、5日移動平均線が25日線を上抜くミニ・ゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆しており、足元の高値調整場面でも下値が25日線をキープしていることもサポート材料視されている。

■EV向けテーピング装置とパワー半導体のレーザアニーラが業績牽引

 同社の今2023年3月期業績は、売り上げ300億円(前期比31.6%増)、営業利益30億円(同91.5%増)、経常利益28億円(同87.7%増)、純利益17億円(同53.5%増)と大幅続伸が見込まれ、利益は、市場コンセンサスを3億円~6億円上回る。メカトロニクス事業で5Gなどの電子部品やEV(電気自動車)などの車載部品向けのテーピング装置、パワー半導体素子用のレーザアニーラが好調に推移しており、前期伸び悩んだディスプレイ関連事業や産業機器関連事業の収益改善を進めることが寄与する。

 配当は、東証の市場区分再編に際して流通株式時価総額が上場基準に不適合となり、この適合計画書で連結配当性向を30%とするとしており、前期配当は、前期業績の上方修正とともに年間36円(前々期実績20円)に大幅増配し、今期も50円と連続大幅増配を予定している。

■25日線が下値をサポートしPER9倍、PBR1倍の割り負け修正に再発進

 株価は、今年1月の前期業績の上方修正・増配とともに1346円まで300円超高し、ロシアのウクライナへの軍事侵攻による世界同時株安の波及で1001円安値まで往って来いとなり、今期業績の大幅続伸予想・連続増配でストップ高して窓を開けて年初来高値1949円まで464円高した。足元ではこの窓埋め途上にあるが、25日線が下値サポートラインとなり、調整一巡感を強めている。ファンダメンタルズ的にもPERは9.69倍、PBRは1.07倍と割り負けており、年初来高値奪回に再発進し一段の上値チャレンジも期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る