【どう見るこの相場】カラ梅雨様相も戻り梅雨相場忘れず?!成長投資積極化のバリュー株にグロース株内包人気を期待

 「雨の降る日は株価が安い」といわれた。証券営業が、対面取引オンリーだった昔懐かしい時代の話である。当時のさしものモーレツ営業マンも、傘を差しての顧客回りの足は鈍って顧客開拓が進まず、市場に流入する資金も滞る需給関係を物語っていた。昨今は、ネット取引が中心の証券営業となって、こんな天気と株価の経験則は、無縁のはずだった。

 ところが前週末24日は、朝から気温がグングン急上昇して関東地方の多数の地点で猛暑日が観測されるに及んで、日経平均株価も、急上昇しほぼ高値引けで320円高と大幅続伸した。「雨の降る日は株価は安い」とは逆の経験則が成立したかの如くであった。今週も、日本列島に張り出した太平洋高気圧が勢力を強めて気温は高止まりとの予報で、熱中症警戒アラームまで発令されており、すでに気象庁の猛暑観測の3か月予報で、猛暑関連の氷菓株がストップ高を演じた前座相場もフォローして、「天気が良い日は株価も高い」となる経験則へ期待が膨らむ。

 しかも、前週末24日の米国市場では、ダウ工業株30種平均(NYダウ)が、823ドル高と大幅続伸しており、週明けの東京市場も、ギャップアップ・スタートが必至である。こうなると、株式市場は、単なる猛暑日相場だけではなく、梅雨の中休み相場、あるいはカラ梅雨相場への強気シナリオも浮上しそうである。日経平均株価は、昨年末大納会終値から、5月12日の取引時間中に突っ込んだ年初来安値2万5688円まで3100円幅の大幅調整となったが、同安値から前週末までに800円幅も底上げしており、このまま3分の1戻し、半値戻し、全値戻しの大合唱も高まりそうで、グロース株と景気敏感のバリュー株とでは、どちらの投資効率が上回るかうれしい悩みも交錯する。

 そんな市場ムードがフライミング気味になりそうななかで、ネガティブなカタリストに言及すると何を寝ぼけてとお叱りを受けそうだ。しかし気象現象でも、「戻り梅雨」という気象用語があるのは注意が必要だ。北方から南下する寒冷前線が、日本列島を横切る梅雨前線とぶつかって悪天候の区域が広がり、ことによると線状降水帯などが発達して梅雨末期特有の集中豪雨に見舞われるケースさえある。株式市場でも、この寒冷前線と同様な厄介な前線は枚挙に暇がないほど控えている。

 まず国内では、7月10日に投開票日を迎える参議院選挙の政治前線がある。事前の選挙情勢分析では、自民・公明の与党で過半数獲得はほぼ間違いないとされるが、「一寸先は闇」とされる政治セオリーもある。さらに7月26日~27日開催のFOMC(米公開市場委員会)を前にした米国の金融・長期金利前線がある。米国の10年物国債利回りが、6月4日につけた3.5%でピークアウトしたかは保証の限りではない。さらにFOMCを前に発表される各種経済指標前線、米主要企業の四半期業績前線も油断できず、ウクライナ情勢の地政学前線もワールドワイドである。

 とういことで今週の当特集は、「転ばぬ先の杖」よろしくカラ梅雨でも戻り梅雨でも活躍が期待できる銘柄にフォーカスすることにした。カラ梅雨相場では、諸株高騰の全面高もいずれは銘柄を絞った個別株物色に移行し、戻り梅雨相場では、もちろん個別材料中心の一本釣り相場が続くはずである。どちらに振れても存在感を発揮するグロース株とバリュー株の特性を具備する銘柄へのアプローチである。

 この選択ポイントの第一に取り上げたいのが、積極的な設備投資を開示した成長投資銘柄である。例えば今年6月17日に7億ユーロの欧州での設備投資開始を発表したダブル・スコープ<6619>(東証プライム)は、その後の韓国子会社の新規株式公開(IPO)承認などの材料も続いて前週末24日には年初来高値2095円まで買われ1週間で34%の急伸を演じた。しかし何せ、同社株は、前12月期に「継続企業の前提に関する注記」の記載が解消されたばかりで、高値追随買いを敢行するにしても高値で振るい落とされるリスクを覚悟する必要がある。

 そこで積極的な設備投資を推進するグロース株要素を内包し、かつ低PER評価に甘んじているバリュー銘柄をオールマイティ銘柄としてセレクトしてみた。投資金額は少規模なケースが多いものの、ハイテク関連、自動車関連、エネルギー関連、小売り関連、建材関連などに幅広くマッチ銘柄が浮上しており、仮に「雨が降る日」があっても十分に傘の役割を果たしてくれそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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