【銘柄診断】ランディックスは戻り試す、23年3月期増収増益予想

銘柄診断

 ランディックス<2981>(東マ)は、戸建住宅用の土地売買・仲介や建築請負紹介を行うsumuzu(スムーズ)事業を主力としている。東京都城南エリア6区において富裕層顧客をメインターゲットとしていることが特徴だ。23年3月は増収増益予想としている。先行投資の影響で小幅増益にとどまるが、大幅増収効果で吸収し、経常利益率10%ラインを確保する見込みとしている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は下値固め完了して反発の動きを強めている。週足チャートで見ると26週移動平均線を突破した。基調転換して戻りを試す展開を期待したい。

■富裕層向けをメインターゲットとする不動産関連sumuzu事業

 優れたデザイン性とコストパフォーマンスが両立する住宅の実現を目指し、注文住宅希望者に対して戸建住宅用の土地売買・仲介や建築請負紹介を行う情報メディア運営のsumuzu事業(sumuzu Matching)を主力としている。さらに高付加価値収益用物件の販売、自社保有収益物件賃貸事業も展開している。グループは同社および不動産仕入・販売を展開する子会社グランデの2社で構成され、主な収益は同社が土地売買仲介手数料および建築請負紹介手数料、グランデが不動産売上となっている。

 富裕層の多い東京都城南エリア6区(世田谷・目黒・大田・品川・渋谷・港区)を主力事業エリアとして展開し、アッパーマス以上の富裕層(純金融資産3000万円以上)顧客をメインターゲットとして一気通貫のサービスでサポートしていることが特徴だ。富裕層は収益物件の追加購入や買替などで複数回の不動産取引を行う傾向があり、創業以来蓄積している富裕層顧客データストックが、既存顧客のリピート利用や紹介による高い成約率につながっている。

 22年3月期の注文住宅用地の平均在庫期間は2.92ヶ月、成約の内訳はインターネットからの成約が52.2%で口コミ・紹介リピートが26.3%だった。22年3月期末時点の累計顧客データストック数は21年3月期末比48.4%増の3万976人となった。

 中期目標として25年3月期の売上高300億円、経常利益率10%超を掲げ、事業エリア拡大戦略を推進する方針だ。城南6区以外へのエリア進出として、22年3月期から文教・杉並・中野区への進出を開始した。これに伴って人材採用・教育を強化する。

■23年3月期増収増益予想

 23年3月期の連結業績予想は、売上高が22年3月期比34.8%増の150億円、営業利益が5.3%増の15億50百万円、経常利益が5.7%増の15億円、親会社株主帰属当期純利益が3.5%増の9億70百万円としている。配当予想は5円増配の60円(期末一括)としている。連続増配予想である。

 自社メディア改良によるネット集客の強化、事業エリアの拡大、さらに収益用不動産物件の販売本格化も寄与して増収増益予想としている。人材採用・教育コストおよび広告コストなど先行投資の影響で小幅増益にとどまるが、大幅増収効果で吸収し、経常利益率10%ラインを確保する見込みとしている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は戻り試す

 株価は下値固め完了して反発の動きを強めている。週足チャートで見ると26週移動平均線を突破した。低PERも見直し材料であり、基調転換して戻りを試す展開を期待したい。7月1日の終値は2297円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS343円03銭で算出)は約7倍、そして時価総額は約65億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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