【銘柄紹介】ヨコレイは冷蔵倉庫と食品販売で業績堅調、資産株評価で低PBRに見直し

銘柄紹介

■07年高値更新後の4ケタ割れは好買い場

ヨコレイ<2874>(東1・売買単位100株)は、1948年(昭和23年)に横浜冷凍企業として設立、翌年に横浜工場が完成し冷蔵倉庫業を開始し1953年に横浜冷凍に社名変更した。登記の上では横浜冷凍だが、会社創業当時から横浜中央卸売市場でヨコレイと親しく呼ばれ得意先や株式マーケットでもヨコレイと呼ばれているため「ヨコレイ」の社名としている。

創業以来、冷蔵倉庫事業と食品販売事業に徹し、「人、「もの」、「地球」にやさしい食品流通のエキスパートとして安全・安心な食品の安定供給を掲げ取り組んでいる。冷蔵倉庫事業においては、保管・物流拠点化、全国ネットワーク化を図り、食品販売事業では強みのある商材を全社的に展開、安定的な利益確立のため取組商売に徹している。

売上構成比率は、2015年9月期・第2四半期において冷蔵倉庫事業が約16%、食品販売事業が約84%と食品販売事業が主力だが、利益面においては冷蔵倉庫事業が稼ぎ頭となっている。

冷蔵倉庫事業の特長は港湾型、物流型、産地型の3タイプでニーズに対応していることだ。収容能力は約89万トンと業界トップクラス。さらに、保管業務と通関サービス、配送サービスを融合したYLS(ヨコレイ・ロジスティック・システム)を構築している点も特徴であり強さである。

一方、食品販売では世界中の漁獲地・生産地へ進出し独自の調達力を発揮し仕入れ販売まで一元管理で手掛けている。紅鮭、エビ、ウナギ、サバ、イカ、ホッケ、カニ、ホタテなどの水産品に強みを持ち、ほかに畜産品、農産品まども手掛けている。

年商は約1410億円、従業員数約1330名、発行済株式数約5245万株の中型株。大株主は第一生命、横浜銀行。上場は1962年12月。

2015年9月期は第2四半期終了時点での予想では売上1.4%増の1436億3000万円、営業利益7.2%増の44億円、1株利益49.3円、配当は年20円の見通し。

株価は比較的、水産株との連動性が高いが最近は独自の展開が目を引く。値動きは穏健で資産株として捉えられているようだ。マーケット全体のフシとされる2007年高値を今年7月に突破し1020円まで買われた。

足元では970~980円どころでモミ合っている。07年水準を抜いたことで休養という展開だろう。26週線(878円)には余裕十分で上昇基調は継続の展開といえる。1株純資産1172円に対しPBRでは0.83倍、利回り2.0%、PER19.8倍という水準。食品関連の堅実な業績という評価からPBR1.15倍の1370円台は見込めるだろう。1000円以下は中期で好狙い場といえるだろう。

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