加賀電子のフェアバリュー(妥当株価)を6000円から9000円に引きは上げ、いちよし経済研究所

ビジネス

■株価は四半期決算発表後に急騰、8日は上げ一服だが3700円前後で底堅い

 加賀電子<8154>(東証プライム)は8月8日、上げ一服となり、前週末の約13%高(425円高の3740円)に対し、午前11時にかけては3700円(40円安)前後で推移している。4日に発表した大幅増益決算と業績予想の増額修正を受け、株価が約5年ぶりに2000年以降の最高値を更新したため、目先筋による利益確定売りが出ているようだ。だが、株価は底堅く推移。8日午前、いちよし経済研究所が加賀電子株のフェアバリュー(妥当株価)を6000円から9000円に引き上げ、レーティング「A」を継続するとのレポートを発表し、あらためて注目が強まっている印象だ。

 加賀電子の第1四半期連結決算は、世界的な半導体・電子部品不足が続く中で、売上高が前年同期比40.9%増の1493.02億円となり、営業利益は2.2倍の98.20億円となるなど、売上高から経常利益まで、全ての項目で、1Q(4-6月期)としては過去最高を更新した。独立系商社としての調達力を活かして広範な業界からの旺盛な需要に対応できているようで、会社側では、「スポット販売に対する顧客ニーズも想定以上に強かった」とした。

 これを受けて業績予想の増額修正も発表し、今期・2022年3月期の連結業績見通しは、期初に開示した予想に対し、売上高を5.9%上回る5400億円(前期比8.9%の増加)、営業利益は13.2%上回る240億円(同14.7%増)などとした。

 いちよし経済研究所が4日発表した企業レポートでは、会社側の業績予想の増額修正は、「概ね1Qの上振れ分を反映しただけに止めている」とし、同研究所予想については、会社側の新たな予想を大きく上回る水準に引き上げ、3月通期の売上高を6000億円に、営業利益は350億円に見直した。そしてフェアバリューも6000円から9000円に引き上げた。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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