【注目銘柄】テクノフレックスは続落も5期ぶり最高純益更新、増配を手掛かりに押し目買い妙味

 テクノフレックス<3449>(東証スタンード)は、祝日前の10日に4円安の1007円と小幅続落して引けた。同社株は、今年7月14日に今2022年12月期第2四半期(2022年1月~6月期、2Q)累計業績の上方修正を発表し、株価は窓を開けて急伸したが、その2Q累計決算発表時には今12月期通期業績を期初予想の据え置きとしたことが響いて1000円大台で下値を再確認しており、日経平均株価が、180円安と続落する相場環境下でやや売り優勢となった。ただその今期通期純利益自体は、5期ぶりの過去最高更新となり、年間配当も増配が予定されており、これを手掛かりに押し目買いも一考余地がありそうだ。テクニカル的にも、5日移動平均線が、下から上に25日移動平均線を抜くミニ・ゴールデンクロス(GC)を示現し上昇トレンド転換を示唆しており、もみ合い上放れのフォローが期待できる。

■半導体関連の真空機器が続伸し消防設備工事の大型案件も寄与

 同社の今期2Q累計業績は、期初予想より売り上げを4億4500万円、営業利益を1億7300万円、経常利益を1億4300万円、純利益を6億2600万円それぞれ引き上げたが、12月期通期業績は、期初予想を据え置き売り上げ206億5000万円(前期比5.2%増)、営業利益25億円(同4.4%減)、経常利益27億5000万円(同1.0%減)、純利益18億5000万円(同7.6%増)と増減マチマチと予想している。継手事業ではフレキシブル継手や半導体関連の真空機器が続伸し、防災・工事事業でも消防設備工事の利益率の高い大型案件が完成することなどが寄与するが、総投資額45億円で千葉工場の新工場棟を建設、2022年9月に着工することからこの投資負担から保守的な業績予想になっている。ただ純利益は、連結子会社アクアリザーブの吸収合併に伴い税効果が上乗せになって2017年12月期の過去最高(17億8600万円)を更新する。

 配当は、2Q累計業績の上方修正とともに中間配当、期末配当とも増配し、年間44円(前期実績41円)への引き上げを予定している。

■ミニGC示現でPER9倍、PBR0.9倍、配当利回りは4.3%の修正へ

 株価は、千葉工場拡張検討に子会社吸収合併、前期期末の配当権利取りと続いてつけた昨年12月の1135円高値から今期業績の保守的な予想が響いて年初来安値969円まで調整して1000円大台を出没し、今期2Q累計業績の上方修正で1050円まで急伸したものの、今期通期業績の期初予想据え置きでほぼ往って来いとなった。ただテクニカル的にミニGCを示現して上方トレンド転換を示唆し、PERは9.92倍、PBRは0.91倍、配当利回りは4.36%と割安放置となっている。年初来高値1089円抜けから昨年12月高値1135円奪回に弾みをつけよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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