フライトHDグループがAndroid携帯を決済端末に変える「Tapion」向けに自社決済センターを構築、10月からパイロット運用を開始

フライトホールディングス

■iPhoneやiPadではすでに「ペイメント・マイスター」を販売

 フライトホールディングス(フライトHD)<3753>(東証スタンダード)の子会社・株式会社フライトシステムコンサルティング(東京都渋谷区)は9月28日、市販のAndroid携帯を使ってカードのタッチ決済を実現する「Tapion(タピオン)」のサービスインに向け、フライトシステムで新たに決済センターを構築し、NTTデータの拡張性の高い決済伝送サービス「CAFIS GlobalGEAR」に接続して運用を開始することを発表した。10月よりパイロット運用として何軒かの加盟店から協力を仰ぎ、Tapionを実際に店舗で活用していただく予定。詳細は決まり次第、公表するとした。

■キャッシュレス社会のさらなる広がりを推進

 現在、日本国内では、2022年6月末現在、約7970万枚のタッチ決済対応のVisaカードがすでに発行されており、Mastercard、アメリカン・エキスプレス、JCBを加えると日本の成人人口の70~80%がタッチ決済に対応したカードを1枚は持っていると推測されている。更にコロナ禍において今後タッチ決済での支払いが一般化してくると考えられている。

 また、このタッチ決済を市販のAndroid端末で実現する技術「Tap to Phone」は世界15市場以上ですでに開始されており、世界中に普及している20億台のAndroidデバイスを決済端末に転用できる画期的なソリューションとして大きな注目を集めている。

 このたびフライトシステムでは、Tapionで実装される技術「Tap to Phone」において、毎決済ごとのセキュリティ監査など、新たなセキュリティ要件への対応が必要となり、従来の国内決済センターでは必要要件を満たすセンターが存在しないため、自社で専用決済センターを構築することとなった。フライトシステムの決済センターからは、NTTデータの「CAFIS GlobalGEAR」に接続して各カード会社との処理を行う。

 今回構築した自社決済センターにより、Tapion向けに安心・安全な決済環境を提供するだけでなく、決済データを自社で保有するため加盟店との精算業務もより効率化し、また今後のTapionサービス拡大を見据え、決済センター自体の拡張性も自社でコントロールできるようになり、キャッシュレス社会の拡大にシームレスで柔軟に対応できるようになった。

■自社決済センターの今後の展開について

 今回構築した自社決済センターは、Tapionに向けた高度なセキュリティ要件を実装している一方で、今後のキャッシュレス社会を支える新しい決済ソリューションへ向けての応用も視野に入れ、汎用性・拡張性のあるセンターとして構築している。今後、決済センターも含めトータルでフライトシステムが運用することで、キャッシュレス社会のさらなる広がりを推進していく計画だ。

■フライトシステム電子決済ソリューション

 フライトシステムは、国内のスマートフォン決済先駆者として、2010年9月より国内初のiPhoneやiPadをクレジットカード決済端末にする大企業向けソリューション「ペイメント・マイスター」を販売している。対応する決済端末としては、モバイル型「Incredist Premium2(インクレディスト・プレミアム・ツー)」<注>、プリンタ内蔵の据置型「Incredist Trinity(インクレディスト・トリニティ)」、自動精算機向け組み込み決済装置「VP6800」・「IFC」などモバイル型・据置型・自動精算機まで多種多様な決済ソリューションを提供している。なお、最新モデル「Incredist Premium2」<注>ではカード決済だけではなく、マイナンバーカード読取にも対応している。
<注>「Incredist Premium2」の「2」はローマ数字
(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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