マーケットエンタープライズは神戸市とリユースプラットフォーム「おいくら」の事業連携を10月から本始動、不要品は捨てずにリユース

■10月は環境省3R推進月間 持続可能な循環型社会形成へ

 マーケットエンタープライズ<3135>(東証プライム)が運営するリユースプラットフォーム「おいくら」は、兵庫県神戸市と連携し、2022年4月から地域社会における課題解決を目的とした実証実験を行った。5ヶ月の実験期間を経て、10月からリユース活動推進事業として「おいくら」が本格導入されることが決定した。

■実証実験の経緯

 神戸市は、総合計画である神戸2025ビジョンに「海と山が育むグローバル貢献都市」というテーマを掲げ、SDGs(持続可能な開発目標)に関する取り組みを進めている。このビジョンは第三者機関である株式会社格付投資センター(R&I)からもSDGsの達成に資するものと評価を得ており、2021年度に発行する全ての債権を国内の自治体では初めて「SDGs債」として起債するなど先駆的な取り組みで知られている。

 他方、マーケットエンタープライズは、リユース事業を中心に事業展開しており、「持続可能な社会を実現する最適化商社」をビジョンに掲げ、これまで、内閣府が設置した「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」に参画や、「楽器寄附ふるさと納税」実行委員会の一員として活動を続けるなど、官民の垣根を超えたSDGsへの取り組みに注力してきた。

 そうした中で、「リユース活動促進による循環型社会の形成を目指したい」という互いのニーズが合致したため、「おいくら」を用いた実証実験を行ってきた。

【「おいくら」とは・・】 おいくらは、マーケットエンタープライズが展開する、リユースプラットフォームである。不要品を売りたい方が「おいくら」を通して査定依頼をすると、全国の加盟リサイクルショップに一括査定依頼され、買取価格を比較することができる。

■実証実験の結果

 実証実験が開始された2022年4月14日から2022年8月までに、神戸市ホームページ内の「大型ごみ(https://www.city.kobe.lg.jp/a04164/kurashi/recycle/gomi/dashikata/bunbetsukubun/hinmokugoto/ogatagomi/index.html)」から「おいくら」へ寄せられた買取依頼は、合計1,788件(商品数の合計は3,528点)となった。なお、依頼のおよそ6割がソファやテーブル、イスなどの大型製品で、およそ2割が家電と、廃棄物処理に伴う神戸市の搬出・廃棄コスト削減に寄与する結果となった。

 さらに家電の内訳を見ると、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機など家電リサイクル法対象製品の買取依頼が4割弱に。この結果から、使用年数が少なく正常に動作するものの、処分が難しかった家電が、「おいくら」を活用することで廃棄ではなくリユースされ、循環するという仕組みの構築に期待が高まる。

【「おいくら」へ寄せられた買取依頼】 神戸市ホームページ内の「大型ごみ」を経由し「おいくら」へ依頼のあった件数。おいくらに掲載されている加盟店への電話による直接申し込みや、ご自身で「おいくら」を直接検索し、利用いただいた件数は、含んでいない。

■今後について

 神戸市と「おいくら」の連携は、二次流通の更なる活性化によって社会全体での不要品削減が見込まれると共に、住民の皆さま・自治体双方の廃棄コスト削減による経済的負担が軽減され、脱炭素社会へと繋がる。これまで家電や家具などの大型品は、梱包が難しく、発送も困難である為、個人での売却は難しいと捉えられていた。しかし、「おいくら」は、不要品の一括見積もりから買取依頼、売却までを自宅から一歩も出ずに、スムーズに完結することができるシステムである。マーケットエンタープライズでは、この「おいくら」を活用した官民一体の取り組みによる循環型社会形成を促進するとともに、社会的かつ経済的な課題解決を目指していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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