ティムコは下値固め完了、22年11月期黒字転換予想で収益改善基調

【アナリスト水田雅展の銘柄分析

 ティムコ<7501>(東証スタンダード)は、フィッシング用品およびアウトドア用品の企画・開発・販売を展開している。フィッシング用品分野ではフライフィッシングのパイオニアであり、アウトドア用品分野ではオリジナル衣料ブランド「Foxfire」を主力としている。22年11月期はコロナ禍の影響が和らいで2桁増収・黒字転換予想としている。第2四半期累計の利益が通期予想を超過達成していることに加えて、製品価格改定効果なども勘案すれば、通期予想は上振れの可能性が高く収益改善基調だろう。株価は地合い悪化も影響して反発力の鈍い展開だが、大きく下押すことなく下値固め完了感を強めている。低PBRも評価材料であり、出直りを期待したい。

■フィッシング用品およびアウトドア用品の企画・販売

 フィッシング用品(ルアーフィッシング用品、フライフィッシング用品)およびアウトドア用品(アウトドア衣料・用品)の企画・開発・販売事業を展開している。

 フィッシング用品の分野では、日本では歴史の浅いフライフィッシングのパイオニアであり、竿から衣料品に至るまで全てのフライ用品を取り扱う唯一の企業であることを特徴・強みとしている。アウトドア用品の分野では、自社オリジナルブランドのアウトドア衣料ブランド「Foxfire」を主力としている。

 21年11月期のセグメント別売上高構成比はフィッシング事業が36%、アウトドア事業が63%、その他(不動産賃貸収入など)が1%、営業利益(全社費用等調整前)はフィッシング事業が102%、アウトドア事業が▲15%、その他が12%だった。

■ブランド力向上、ネット販売強化、グローバル化を推進

 中期的な重点課題としてBRAND(ブランド力を高めるための戦略強化)、NET(インターネット活用を前提とする仕組の強化)、GLOBAL(世界に通用することを目指す商品・仕組の構築)を掲げ、基本戦略としては規模の拡大よりも内容の充実に重点を置き、フィッシング事業ではフライ用品の裾野拡大やルアー用品のユーザー層拡大、アウトドア事業ではオリジナルアウトドア衣料ブランド「Foxfire」や直営店舗「Foxfire Store」の認知度向上・ユーザー層拡大に取り組んでいる。

 またネット通販や宣伝販売促進の更なる強化、フィッシング事業の強化、直営店フォックスファイヤーの販売チャネル見直しや不採算店舗整理による事業効率化、社内業務見直しによる販管費コントロール・経費削減なども推進している。

 なお19年4月にスノーピーク<7816>と資本業務提携し、スノーピークが第1位株主となっている。商品開発・販売などを共同展開する。21年11月にはスノーピーク、アイビック、アイビック食品、および同社の4社共同で、キャンプ・フィッシング・食を融合した体験型施設などを展開し、新たなアウトドアカルチャーの価値創造を目的とする新会社キャンパーズアンドアングラーズ(札幌市)を設立した。

■22年11月期黒字転換予想、さらに上振れの可能性で収益改善基調

 22年11月期の業績(非連結、収益認識会計基準適用だが営業利益以下への影響なし)予想は、売上高が21年11月期比12.3%増の33億13百万円、営業利益が55百万円の黒字(21年11月期は26百万円の赤字)、経常利益が59百万円の黒字(同14百万円の赤字)、そして当期純利益が43百万円の黒字(同9百万円の赤字)としている。配当予想は21年11月期と同額の5円40銭(期末一括)としている。

 コロナ禍の影響が和らいで2桁増収・黒字転換予想としている。さらにネット通販の強化、宣伝販売促進の強化、フィッシング事業の更なる強化、直営店事業であるフォックスファイヤーストアの販売チャネル見直しや不採算店舗整理、さらに社内業務見直しによる販管費コントロールなどによって、売上および利益の拡大を図る方針としている。なお売上高の計画はフィッシング事業が2.1%増の10億87百万円、アウトドア事業が18.3%増の22億円、その他が6.2%減の26百万円としている。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比12.3%増の16億89百万円、営業利益が68百万円の黒字(前年同期は25百万円の赤字)、経常利益が75百万円の黒字(同17百万円の赤字)、四半期純利益が67百万円の黒字(同35百万円の赤字)だった。大幅増収で黒字転換した。差引売上総利益率は45.3%で1.5ポイント上昇、販管費比率は41.2%で4.3ポイント低下した。収益認識会計基準適用の影響額として、従来方法に比べて売上高が4百万円減少、売上原価が0百万円増加、販管費が3百万円減少しているが、営業利益以下への影響はなかった。

 フィッシング事業は、売上高が9.9%減の5億48百万円、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が8.9%減の94百万円だった。減収減益だった。屋外アクティビティとして注目された釣り需要に一服感が見られたことに加えて、コロナ禍の影響で新製品投入が遅れたことも影響した。なお売上高の内訳は、ルアー用品が27.2%減の1億65百万円、フライ用品が0.5%減の3億11百万円、その他フィッシング用品が4.7%増の71百万円だった。

 アウトドア事業は、売上高が28.2%増の11億29百万円、利益が63百万円の黒字(同43百万円の赤字)だった。大幅増収増益だった。消費者の外出自粛や商業施設の営業制限といったコロナ禍の影響が和らぎ、透湿防水素材(ゴアテックス)を使用した軽量ジャケットや、虫の忌避効果のある防虫素材(スコーロン)を使用した商品などの販売が順調だった。

 その他(不動産賃貸収入)は賃貸面積の縮小により、売上高が23.0%減の10百万円、利益が35.7%減の5百万円だった。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が7億53百万円で営業利益が0百万円の赤字、第2四半期は売上高が9億36百万円で営業利益が68百万円の黒字だった。

 通期予想を据え置いているが、第2四半期累計の各利益が通期予想を超過達成していることに加えて、製品価格改定効果(21年12月からフライ関連の一部製品の価格改定実施)なども勘案すれば、通期予想は上振れの可能性が高く収益改善基調だろう。

■株主優待制度は毎年11月末の株主対象

 株主優待制度は毎年11月30日現在の株主を対象として、保有株式数に応じてFoxfire Store20%OFFお買物優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は下値固め完了

 株価は地合い悪化も影響して反発力の鈍い展開だが、大きく下押すことなく下値固め完了感を強めている。低PBRも評価材料であり、出直りを期待したい。10月4日の終値は720円、今期予想PER(会社予想のEPS17円36銭で算出)は約41倍、今期予想配当利回り(会社予想の5円40銭で算出)は約0.8%、前期実績PBR(前期実績のBPS1809円91銭で算出)は約0.4倍、そして時価総額は約24億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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