【話題株】任天堂が4年ぶり高値に進み注目集める、5期ぶり営業黒字、米ファンドの保有拡大しモミ合いを抜け出す

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任天堂<7974>(東1)が10日に2万4600円まで上げ、2011年以来約4年ぶりに2万4000円台を回復してきた。米投資ファンドの保有比率拡大が言われ、7月下旬に開かれたWTO(世界貿易機関)でパソコンソフトやビデオゲームなどの関税撤廃を合意と伝えられたことなどが再び材料視された。第1四半期決算を受けて3カ月ほど続いた高値モミ合いを抜け出してきたため、テクニカル的には足場固めを終えて騰勢第2波に入ったと見ることもできるようだ。

7月29日に発表した第1四半期決算(15年4~6月、連結)は、営業利益がこの四半期としては5期ぶりに黒字化し、前年同期の約94億円の赤字から約11億円の黒字に転換。純利益もこの四半期としては2期ぶりに黒字化した。

株式市場には意外感があったようで、翌30日の株価は8.3%高の2万2195円(1695円高)と急反応。8月7日には最近3カ月ほど続いた高値圏でのモミ合いを抜け出した。信用残高をみると、売り残はいぜん高水準。信用売りを行っている投資家にとっては、モミ合い相場が上に破られ、さらに4年ぶりの高値水準のため、買い戻しを急ぎたくなる状況とみてよさそう。このままの状態が続けば、買い戻しを巻き込んで上昇時の上げ幅が拡大する相場になる可能性が出てきたようだ。

第1四半期決算では、「Wii U」向けに5月新発売のゲームソフト「スプラトゥーン」が世界で162万本のヒットになったとされ、次の四半期決算では新商品の寄与なども注目要因になりそうだ。3月に提携したDeNA<2432>(東1)との協業でも、何が飛び出すか楽しみといえる。

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