LibWorkは23年6月期2Q累計減益だが営業・経常利益は計画超、通期小幅増益予想据え置き

(決算速報)
 LibWork<1431>(東証グロース)は、2月10日の取引時間終了後に23年6月期第2四半期累計連結業績を発表した。一部の建築工程遅れや建築資材価格上昇などで減益だった。ただし営業・経常利益は独自のデジタルマーケティングによって効率的な集客を実現し、販管費が減少したため計画を上回って着地した。そして通期の小幅増益予想を据え置いた。デジタルマーケティング施策のさらなる強化、販売価格見直しや仕入価格交渉など売上総利益率改善に向けた各種施策を推進する方針だ。通期ベースで収益拡大基調を期待したい。株価は上値を切り下げる形でやや軟調だが、調整一巡して出直りを期待したい。

■22年6月期2Q累計減益だが営業・経常利益は計画超、通期予想据え置き

 23年6月期第2四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比0.0%減の65億24百万円、営業利益が70.8%減の84百万円、経常利益が71.6%減の86百万円、親会社株主帰属四半期純利益が81.3%減の34百万円だった。

 一部の建築工程遅れや建築資材価格上昇などで減益だった。ただし前回予想(22年11月10日付で下方修正)との比較では、売上高が24百万円、営業利益が28百万円、経常利益が19百万円、それぞれ上回って着地した。売上高は概ね計画水準だったが、営業・経常利益は独自のデジタルマーケティングによって効率的な集客を実現し、販管費が減少したため計画を上回って着地した。親会社株主帰属四半期純利益については、法人税等負担の増加で前回予想を8百万円下回った。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高が21億87百万円で営業利益が2億64百万円の赤字、第2四半期は売上高が43億37百万円で営業利益が3億48百万円の黒字だった。戸建住宅引き渡し時期の関係で下期偏重の収益特性がある。

 通期連結業績予想(22年11月10日付で下方修正)は据え置いて売上高が22年6月期比19.9%増の165億円、営業利益が5.0%増の7億円、経常利益が1.9&増の7億20百万円、親会社株主帰属当期純利益が3.5%増の4億60百万円としている。配当(四半期配当)予想も据え置いて22年6月期比60銭増配の6円40銭(各四半期末1円60銭)としている。

 売上面は、一部建築用地の開発許可の関係で建物の建築工程に遅れが生じ、子会社のタクエーホームにおいても建売建築用地の仕入遅延に起因して物件引き渡しがズレ込むが、分譲地の販売が順調に進捗して不動産売上が増加する見込みだ。利益面は、急激な円安による建築資材仕入価格上昇の影響を受けるが、増収効果で吸収する見込みとしている。さらに、デジタルマーケティング施策のさらなる強化、販売価格見直しや仕入価格交渉など売上総利益率改善に向けた各種施策を推進する方針だ。通期ベースで収益拡大基調を期待したい。

■株価は調整一巡

 株価は上値を切り下げる形でやや軟調な展開だが、調整一巡して出直りを期待したい。2月10日の終値は766円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS20円79銭で算出)は約37倍、今期予想配当利回り(会社予想の6円40銭で算出)は約0.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS152円89銭で算出)は約5.0倍、そして時価総額は約178億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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