☆株ロマン☆ 時々の話題を夫婦の会話でお届けします
オバマ政権がスタート 今後の相場はどう動くか
■「スマート・パワー」政策で外交より内政に最優先
いよいよ、アメリカのオバマ政権がスタートしました。マーケットは、「先取り」していましたから穏健な動きですが、これで終わり、ということではありませんわね。
もちろんだね。就任式をテレビで観ても、広場を埋め尽くした群集のすごいことでも期待の大きさが分かる。このまま、相場が終わることは絶対ない、と言ってよいくらいだ。
少し、基本のところを確認しておきたいのですが。ブッシュさんとは違う路線ですね。
そうだね。ひとことで言えば、「力のブッシュさん」、「協調のオバマさん」ということだろうね。内政では、なんと言っても、景気を回復して雇用を増やすことだね。そのために、国民の一致協力を訴えている。直ちに回復の答えが出るのは難しいから、国民にガマンして、しかも希望を持って取り組んで欲しいと強調を訴えている。そして、景気回復後は、今度の経済混乱の原因となった、過度の競争主義の見直しを考え直す動きが予想される。先ず景気ありき、次に経済だろうね。
景気と経済は違うのですか。
少しニュアンスは違う。人間なら基礎的な健康、体力にあたるのが経済だろうね。その健康状態の良し悪しが景気だろうね。今の景気は、人間なら健康を悪くして緊急入院しているようなものだと思う。点滴をして、熱や血圧を下げ、あるいは肺に貯まった水を抜き、悪化した腎臓のために人工透析などの治療をする、対症療法に取り組んでいる。そのうえで、めでたく退院ができたら、二度と健康を悪化させないように運動、カロリー摂取のバランス、睡眠などの基本的な「体質強化」に取り組む。経済も人の健康も似ている。
なぜ、力の政策では無理ですか。
政府が力を入れないということではない。力を入れるカ所が違うように思われる。政府の投資金額としては73兆円と言われるから決して小さくない。むしろ、「大きい政府」と言えると思う。ただ、ブッシュさんは軍需中心にお金を使ったが、オバマさんは環境分野、橋、道路など幅広い投資を行う。投資金額ということでは「力」の政策といえる。
■新政権スターから「100日間」はマーケットは強い展開
それで、「外交」も協調なのですか。
異論のあるところだろうけど、恐れず言わせてもらうと、戦争で破壊すれば、破壊された所は復興特需が見込める。しかし、アメリカは自分の国で戦うわけではないから復興需要にはならない。他国で戦うから、砲弾の在庫はあるていど一掃できても戦費ばかり増える。これ以上、戦費を使うことができない状態だと思うよ。だから、外交も力ではなく、話し合いの強調に軸足がかかっている。
それでうまく行くのでしょうか。
分からないけど、当面は国際協調で行く方針なんだ。ヒラリー・クリントン国務長官は、外交の基本を「スマート・パワー」と表現されている。力ではなくスマートに優しく話し合いを中心に外交を進めるということなんだ。
言い換えれば、結局、外交に手が回らないということかしら。
夫;そうだね。国内のことで手一杯だから、外交政策は、できるだけ波風を立てないで行こうということろうね。外のことより内のことが優先ということだから。。
それをいいことに調子に乗るところが出ないといいですわね。
その通りだ。いくら、外交は後回しだとは言っても、アメリカに対しチャンスとばかり反旗を翻したり、攻撃的になると、アメリカは怒るだろうね。日本も苦しいアメリカにどれだけ協力するかによって、次の時代の日米関係の展開も変わってくると思う。
内政中心ということですから、NYの株価も景気回復を期待するでしょうね。
「新政権100日」と言われるように、新政権から3ヶ月程度はマーケットは好意的だと思う。3ヶ月過ぎても刑期回復の兆しが見えないようなら下げるだろうけど、それまでは期待感から強い展開になると思う。
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