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政権交代は避けられない?どうなる株式相場!=妻と夫の株ロマン
■政権交代は避けられない空気、政権交代でどうなる株式相場
さすがの麻生総理も今度ばかりは厳しそうです。千葉市長選挙にも負けました。政権の変わる可能性がありますね。株式相場への影響はどうなりますか。
正直、分からない。しかし、民主党の政権になっても、社会主義や共産主義の国家に変身するわけではないから、基本的には変わらないと思われる。
どうして急に麻生さんの人気が低下したのですか。鳩山大臣の更迭の問題ですか。
それもあるだろう。僕は、株を見るときでも、会社を見るときでも同じだけど、『大きい出来事が影響を及ぼす』ということをベースにしている。今度の政治でも同じように見ているんだ。
麻生さんには責任はないということですか。
まったく無しということではない。麻生さんの所属する自民党に対して、批判がきついことがある。会社で言うなら、業績が悪く、「継続企業の前提に疑義」が付いている。2年で3人も総理が代わったのは、会社の社長が、再建がうまく行かないため3人も代わったのと同じようなものだと思う。
それで、大きい出来事とは?
たとえば、日本が60年前に戦争に負けたことは大きい材料だと思っている。このことが戦争放棄の憲法となっている。そのような目で見て行くと、(1)1980年代後半のバブル経済、(2)2003年頃のバブル経済崩壊。この2つが日本にとって、最近、数十年では大きい出来事だったと思う。このことが尾を引いて、『日本株式会社』の業績悪化が続き、社員であるわれわれ国民の不満が強くなっている。
バブル崩壊の不況では、小泉社長によって日本株式会社は良くなったと言われています。
当時、国民は大不況をなんとかしてくれるだろうという期待を小泉さんにかけた。圧倒的な支持で自民党は議席を増やした。しかし、小泉さんの政策は、かつての総理・池田勇人さんの『貧乏人は麦を食え』とまでは言わなかったが、猛烈な競争主義の導入だった。当然、負け組みが出ることは仕方がないという政策だった。国民もあるていどは許容していたと思う。日本の企業がグローバル競争をやって行くうえでは競争は避けられないと・・・そこまではよかった。
■「完全版・競争主義」の急ぎすぎが反動
実際、日本企業は輸出を伸ばし、競争力は強くなりました。アメリカのGMは倒産しましたが、日本の自動車は頑張っています。それなのに、どうして。
もうひとつの大きい出来事があった。忘れていたわけではなかっただろうが、軽視していたのではないかと思われる。
なんですか。リーマンショックですか。
もちろん、それもある。それ以上に、日本では『高齢化』が進んだ、という大変化がある。今まで以上に激しい、競争社会を作ったために、高齢者も負け組み的な存在に追いやられた。本来、年配者は家族の中でも、大切に扱われる存在だった。それでも、「社会が変わったのだから仕方がないか」と、競争時代を年配者は納得しようとした。しかし、「後期高齢者」という言葉を使われ、邪魔者扱いされたことで反感が強まった。年配者は根強い自民党の支持層だったのに。
確かにね。
年配者にとっては、「年金問題」、「医療費の問題」などもあって、どこまで年寄りをいじめるのだという思いが強くなったと思う。しかも、2000年頃から「ゼロ金利政策」が採られ、預金しても利息は、雀の涙のほうがまし、といわれる状態となった。さらに、「ペイオフ制度」で銀行が倒産したら1000万円以上は返しませんという制度までできた。年配者にとっては利息の楽しみはまったくなくなった。もちろん、「貯蓄から投資」という流れを作ろうとしていることは大切なことはわかる。しかし、結局、社会全体に「完全版・競争主義」の導入を一気にやり過ぎたことが、反動となっている。
■少子高齢化問題、財源問題はどの政権にも難問
競争主義では誰も幸せにならかったということですか。
今はそうだね。先行きは、競争主義に、日本の持っている良さが加わって、新しい形の日本に変身するかどうか、という楽しみはある。これは、歴史が答えを出してくれるのを待たなくてはいけない。今の、人口1億2000万人台の日本では、結局、競争主義の恩恵よりも、悪い面の影響が目だっている。世界で通用すると思われた日本の代表的企業でも正規、非正規社員の解雇が続いた。これからの世の中は、「何回、職を変わったかが勲章」といわれた若年層は失業に追い込まれ生き方に自信を失っている。年配者も話した通りで、楽しいはず余生もいじめられていると感じている。いっそ、民主党に政権を譲ったら、なんとかなるのではないかと、多くの国民が思うようになっている。競争は悪くはないけど、「少しばかりの優しさ」に欠けていたように思われる。
話を聞いていると、政権が変わっても良くなるという保証はなさそうですね。
残念だが、そうだね。民主党に代わったからといって、日本の少子高齢化が変わるわけではない。むしろ、社会保障などの財源問題などを考えると厳しい。
結局、あなたの言いたいことは、人口問題が根底にあるということのようですね。
そうだね。今の日本のガバナンス(統治)、経済規模などでは人口1億2000万人は多すぎると思われる。8000万人くらいがサイズとしてはちょうどいいのだろう。それに、僕たちのような団塊世代が減って、人口構成のバランスが良くなれば日本は生き生きしてくると思う。本当の日本復活には30〜50年かかると思われる。次の世代に頑張ってください、というよりほかはない。
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