☆株ロマン☆ 時々の話題を夫婦の会話でお届けします

■銀行と証券の違いを感じさせられる出来事:妻と夫の株ロマン


■住友グループから離れる大和證券SMBC

妻 『大和證券SMBC』が住友グループから離れるようですね。最近は横文字が多くて理解するのに苦労です。まず、『SMBC』はどういう意味ですか。

夫 「三井住友銀行」を英語で表したもので、SUMITOMO MITUI BANKKING CORPORATIONの頭文字を採ったものだよ。その親会社が『三井住友ファイナンシャルグループ』で、コード番号8316を背負って東証1部に上場している。『大和證券SMBC』は、三井住友ファイナンシャルグループが40%出資、大和證券グループ本社(8601・東証1部)が60%出資している会社なんだ。1999年に発足している。

妻 『大和證券SMBC』は、個人の投資家には馴染みがないようですね。私は店舗に入ったことがありません。

夫 国内の店舗は東京本店と大阪支店、名古屋支店の3店舗だけ。海外にはイギリス、フランクフルト、パリ、ジュネーブ、バーレン、香港、ミラノ、オーストラリア、インド、フィリピン、ソウル、北京、ハノイ、バンコク、モスクワなどに支店、事務所がある。事業としては「有価証券の売買」、「有価証券の引き受け等の証券業務」を行っている。個人ではなく、「法人」相手が中心なんだ。

妻 「有価証券の売買は」?

夫 自己売買、いわゆる「ディーリング」なんだ。大和は伝統的に「相場」に強い。大和證券グループで「夜間取引」があるけど、この取引で値段を提示できるのも、ディーリングの強いことがある。

妻 1999年にスタートして今年で10年ですね。当時、銀行と証券が合弁で会社を創ることは大きい出来事だったのでしょ。それが、「10年目の離婚」ですね。何があったのかしら。

夫 真相は分からない。想像すると、夫婦が離婚する時は、「性格の不一致」がいちばん大きい理由と言われる。「銀行」と「証券」では、育った環境が違いすぎるから、路線の違いがあったのだろうね。

■大和證券グループ本社には「株」で頑張って欲しい

妻 今は銀行も証券もない時代でしょ。

夫 法律の上では証券会社は存在しないね。平成19年9月30日に施行された「金融商品取引法」によって、金融に関係したところは「金融商品取引業者」として括られるようになった。当然、看板は、証券会社ではなく、金融商品取引業者として掲げなくてはいけない。顧客への説明も詳しく求められるようになった。無理な勧誘もできなくなった。以前、桃子が言っていたように、証券会社へ投信を買いに言ったら1時間以上時間がかかったとね。個人に自己責任を求める以上、説明も十分に、ということなんだ。

妻 でも、株だったら、すぐに買いたいという時もあると思うわ。

夫 だから、そういう人のためには、営業マンとの対面取引ではなくネットの取引が用意されている。

妻 なるほどね。大和は株に強いという話だけど、銀行は株が苦手でしょ。銀行は、株を扱う人をいい加減だろうと思うでしょうし、反対に証券会社出身者で見れば銀行の社員はかったるいでしょうね。

夫 農耕民族と狩猟民族の違いだろうね。もともと相容れない。そういう違う者が、同じ屋根の下で暮らしては、うまくいかないと思う。「大和證券SMBC」の社員には、当然、銀行出身者と証券会社出身者がいて、同じように事業会社を顧客としてアプローチしていたと思う。得意先企業は同じ大和證券SMBCの社員でありながら、「昨日来た社員と言っていることが違うよ」といったことは起きていた可能性はあるだろう。

妻 畑が違うと、生きき方まで違って来るのね。だけど、長い目で見れば、戦後を支えてきた銀行中心の間接金融から株を中心とした直接金融に変わっているのでしょ。

夫 そうなんだけど、銀行サイドの人たちは自分たちが日本経済を支え成長させてきたという誇りと自信を持っている。悪く言えば、『慇懃無礼』といわれる、あの、人を見下ろしたようなところはある。しかし、バブル崩壊の時は名門の銀行も破綻している。

妻 陰湿な喧嘩になると、『金貸しのくせに』とか、『株屋のくせに』といった、品のないことになってしまうわ。分かれるのがよいのではありませんか。だけど、大和證券はよく銀行に飲み込まれないで踏ん張りましたね。

夫 そうだね。昔の大手証券4社の一角という意地もあると思う。「法人の山一」といわれた山一證券は破綻。「紳士の日興」といわれた日興證券は外資の軍門に入って上場していない。がんばっているのは「ドブ板営業の野村」と言われた野村ホールディングスと、「株に強い大和」といわれた大和證券本社グループの2社になった。野村ホールディングスは社名から「証券」を外しているけど、大和證券グループ本社は社名に「証券」を残して、『株にこだわっている』。政府の『貯蓄から投資へ』という政策もある。民主党になっても、この政策は大きくは変わらないと思われる。大和證券グループ本社には、個人投資家のために、「株」で頑張って欲しいと思う。

関連銘柄07/23 (91)2014年後半の相場を語るNWE03
関連銘柄02/23 (90)このままの相場なら『辰己天井午尻下がり』の心配
関連銘柄08/17 (89)短期売買は悪くない、個人投資家主役時代到来の象徴
関連銘柄06/16 (88)アベノミクス期待材料は続く、一番のリスクは中国
関連銘柄05/11 (87)アベノミクス相場はどこまで続く?
関連銘柄09/17 (86)「財務・経理」より「営業」に強さが求められる
関連銘柄01/04 (85)これからの相場を占う3つのキーワード
関連銘柄11/21 (84)ヨーロッパ不安と日本の今後
関連銘柄09/12 (83)野田新内閣にマーケットは何を期待するか
関連銘柄07/17 (82)電力はどうなるか?需要は回復するか?投機から投資に戻るか?
関連銘柄04/04 (81)東日本大震災・原発事故での2つの心配と新しい取り組み
関連銘柄01/02 (80)最大の政策は失業対策、一刻も早く道州制を
関連銘柄10/10 (79)円高はいつまで続く?どこまで続く?
関連銘柄09/05 (78)菅さん、小沢さんの戦いは東京対地方の戦い?
関連銘柄08/01 (77)今年後半の材料と相場の展望、今こそ竹田和平式投資を
関連銘柄07/04 (76)選挙まで1週間!内閣は尊敬する親か?口うるさい親か?
関連銘柄06/15 (75)菅内閣発足1週間の株価通信簿
関連銘柄05/31 (74)ギリシャショックは日本国民にどう影響するの?
関連銘柄05/05 (73)普天間問題とマーケットの行方
関連銘柄04/28 (72)上海万博と中国関連株の行方
関連銘柄04/20 (71)アメリカは既に日本の次の政権を模索か?
関連銘柄03/29 (70)アメリカがスマートグリットに力を入れる訳
関連銘柄03/13 (69)日本5分割・5連休で取引所はどうなる
関連銘柄02/28 (68)民主党の調整は『半値八掛二割引』があるか
関連銘柄02/20 (67)金利上昇は庶民に損か得か
関連銘柄02/07 (66)『小沢・朝青龍・トヨタ』の庶民的違和感
関連銘柄01/31 (65)常に出遅れで動く日本株に注意すること
関連銘柄01/24 (64)「民主党」と「東京地検」の戦いの行方
関連銘柄01/16 (63)民主党幹事長秘書の逮捕:本当に国民は納得しただろうか
関連銘柄01/10 (62)2010年の初夢相場!鳩山さんとオバマさんが握手し
関連銘柄12/20 (61)『鳩山内閣と国民の新婚生活は・・』?
関連銘柄12/12 (60)寅年相場の投資作戦!買い場を定めて『虎視眈々』と
関連銘柄12/05 (59)アメリカの景気回復に欠かせない「NYダウ」の演出!
関連銘柄11/29 (58)急激な円高は仕掛けられた?「ドバイ不安」は日本攻撃?
関連銘柄11/23 (57)日本株は出遅れているというけど本当?
関連銘柄11/15 (56)企業は経費削減で利益を出す『売上欠乏症』!投資の視点
関連銘柄11/08 (55)株で透かして見る政治&日本の方向
関連銘柄11/03 (54)日本航空の国有化とコンパクトシティ構想
関連銘柄10/25 (53)景気の二番底はあるか
関連銘柄10/18 (52)『チャイナ・アズ・ナンバーワン』と中国の今後
関連銘柄10/12 (51)ドル安と円高の意味するもの
関連銘柄10/04 (50)高失業問題と首都機能移転を考えるか
関連銘柄09/27 (49)日本航空は「燃料切れ」でフライトが可能となるのか
関連銘柄09/21 (48)新政権で国家統制強まると社会主義の心配も?
関連銘柄09/12 (47)選挙から2週間、相場はどこを向いているか
関連銘柄09/05 (46)銀行と証券の違いを感じさせられる出来事
関連銘柄08/30 (45)なぜ減らないインサイダー取引違反
関連銘柄08/23 (44)GDPは好調なのに相場がもたついている理由
関連銘柄08/16 (43)衆院選本格化!油断すると民も国も滅びる道へ
関連銘柄08/08 (42)4〜6月期決算発表一巡で相場はどうなる
関連銘柄08/02 (41)マニフェストが出揃いました!相場の行方は
関連銘柄07/26 (40)「貯蓄から投資へ」の流れは終わったのか?
関連銘柄07/19 (39)どうなる自民党!老舗企業と酷似?
関連銘柄07/11 (38)GM破綻でNYダウ採用銘柄はどうなった
関連銘柄07/04 (37)選挙特需で景気回復?景気の行方とその正体を探る
関連銘柄06/28 (36)政権交代は避けられない?どうなる株式相場!
関連銘柄06/13 (35)新型インフルエンザ関連銘柄の狙い方
関連銘柄06/06 (34)日経平均とNYダウの関係を「NN倍率」で見る
関連銘柄05/30 (33)日経平均は1万円乗せなるか?前半のフシ6月相場を考える
関連銘柄05/16 (32)トヨタ自動車の今期の厳しい予想数字について
関連銘柄05/10 (31)注目され始めている新しいガン治療
関連銘柄05/02 (30)日経平均9000円の意味について
関連銘柄04/25 (29)3月期決算の発表本格化でどう見る企業業績
関連銘柄04/18 (28)ゴールデンウイークの相場について
関連銘柄04/12 (27)「5月危機説」について
関連銘柄04/04 (26)野球世界一に見る日本再発見
関連銘柄03/27 (25)株高の効果について
関連銘柄03/20 (24)独占禁止法違反はなぜ多い
関連銘柄03/14 (23)7000円をキープした日経平均について
関連銘柄03/07 (22)いつまで続くアメリカの金融不安
関連銘柄03/01 (21)「渡り」の功罪について]
関連銘柄02/21 (20)アメリカ新政権発足で心配されていた日本不用論はなくなった
関連銘柄02/15 (19)世界の景気はいつ、どんな形で回復するか
関連銘柄02/07 (18)買い方と売り方の心理から見た今後の相場
関連銘柄01/31 (17)急がれる求職と求人のミスマッチ解消
関連銘柄01/24 (16)オバマ政権がスタート 今後の相場はどう動くか
関連銘柄01/17 (15)日産自動車が主力車種の生産を海外へ全面移転
関連銘柄01/12 (14)アメリカの2ヶ月連続50万人台の雇用者減少について
関連銘柄12/28 (13)失業増加を社会の変化の中でどう捉えていけばよいのだろうか
関連銘柄12/20 (12)日米とも金利が下がりました。為替はどうなるのでしょうか
関連銘柄12/14 (11)ビッグ・スリー問題は織り込んだか
関連銘柄12/06 (10)失業者の増加について
関連銘柄11/29 (9)新興国でのテロなどについて
関連銘柄11/22 (8)なぜ、GM、フォードを救済しないのか
関連銘柄11/15 (7)荒れる相場の行方について
関連銘柄11/08 (6)アメリカの新大統領決定で相場の動きは
関連銘柄11/01 (5)パナソニックが三洋電機を買収
関連銘柄10/25 (4)今後予想される相場のサイクル
関連銘柄10/17 (3)激しい値動きの相場について
関連銘柄10/11 (2)金融不安の正体とは
関連銘柄10/05 (1)アメリカ経済の病状と治療法


 
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2009.09.05 |特集