☆株ロマン☆ 時々の話題を夫婦の会話でお届けします
■民主党の調整は『半値八掛二割引』があるか=妻と夫の株ロマン
昨年(2009年)8月末の衆議院選挙で民主党が大勝して半年です。今にして思うと、よくもまあ、あんなに大きく勝ったものですね。
政治もある意味、スポーツと同じで,”戦いの世界”。囲碁の強い小沢さんの戦い方が良かったということだと思うよ。
試合なら僅差がおもしろいのにね。点差が開きすぎては、観ている側としては、はらはらどきどきがありません。今度の真央さんと、キムヨナさんのような競り合った試合こそ見応えがあるわ。
そうだね。贔屓(ひいき)のチームが、仮に、10対0で勝てば、ファンとしては、その時は大満足でビールも旨い。しかし、気持ちのどこかに、今度は大負けするのではないか、という不安もあると思うよ
相場の教えの、『急騰は急落に通じる』ということにも似ているのね。
まったくだ。小泉さんで、大勝した自民党が、今度の衆議院選挙では大敗した。まさに、相場に似た展開だった。次は、大勝した民主党が、相場でいえば調整局面を迎えた可能性がある、ということだろうね。
今年夏の参議院選挙で、民主党が大敗するということですか。
大敗かどうかは分からない。しかし、調整場面を迎えていることは間違いないと思われる。実際、先の長崎県知事選挙では、民主党にとって負けるはずのない強い地盤で負けてしまった。このことは、調整の兆しであり、始まりと見ることはできると思う。相場でも、いきなり「全面安」にはならない。先ず、それまで相場をリードしていた人気の銘柄から天井を打って調整に入る。しかし、その時点では、まだ全体相場は、出遅れ株買いで堅調だから、1,2銘柄が下げたくらいでは、全体への影響はほとんどない。その後、順次、天井を打つ銘柄が増え、遂には、何かのきっかけで全面安になる、というパターンが多い。
民主党の調整が、どの程度になるかしら。相場でいう、「3分の1押し」か、「半値押し」か、見所ですね。
ちょっと、脅かしになるけど、それくらいでは、済まない可能性もなしとは言えないよ。相場的には、『半値八掛二割引』ということも起きる。とくに、大きい上げ相場の後にはね。
政治も戦い、ということなら、今後の民主党はどのように戦うのかしら。
勝負事に勝利するには、大きくは2つあると思うんだ。1つは、「相手の弱いところを突く」戦い方。もうひとつは、「自分の強いところを出して戦うやり方。ここまでは、民主党は、相手、自民党の弱いところを徹底的に突いて勝利したと思う。
自民党の利権体質ですか。
それもある。そのほかにも、弱点はいろいろあったと思う。なにしろ長い自民党政権だったから、つつかれると、いろいろ出てくる。自民党の手の内を知り尽くした小沢さんには、難しい戦いではなかったと思う。むしろ楽な戦いだったと思う。とくに、小泉さんで大勝したことによる、その陰の部分は見逃さなかった。小泉さんの「競争」による社会活性化政策。当然、その反動で格差といわれる「弱者」が生まれる。ここを、見事に味方に引き入れたということだろう。
そこで、あなたの、好きな小説の言葉が出てくろのでしょ。
そう。『男は強くなくては生きていきない。しかし、優しくなくては生きる資格はない』。自民党には、「優しさが欠けていた」わけだ。鳩山総理の言われる、「優しさ」、「友愛」に通じると思う。だけど、今後は、この言葉の逆が問われることになると思うんだ。
『優しさだけでは生きていけない。強くなくては』、ということですか。
そのとおりだと思う。世界で日本だけが生きているわけではない。競争の社会だし、領土をめぐっての争いがなくなることはあり得ない。「優しさ」だけでは日本は世界を行き抜いて行くことはできない。1億2000万人の国民が生活して行かなくてはいけない。今度のトヨタの件でも、油断すると世界から叩かれてしまう。『優しさだけでは生きていけない。強くなくては生きられない』。民主党が日本の「強さ」を打ち出せるかどうかだろう。
戦いに勝つ、もうひとつの「自分達の強さ」を前面に出すということでは、これから民主党は可能かしら。
相手の弱点を突いてでも勝ちは勝ち。ここまでは立派だ。しかし、ここからは、民主党らしさを出せるかどうかだと思う。会社などでも、よくある話だけどね。社長のポスト争いで、相手のゴシップを流したりして暗闘がある。しかし、社長職に就いたけど、期待したほどの人物ではない、というケースはよくある話だ。結局、社長になって何をやりたいかではなく、社長のイスに座りたかっただけだということが。民主党も政権を取りたかっただけか、というのが、今の国民の目線だと思うよ。
民主党の強さは何かしら。
やはり、総理の言われる「優しさ」は大切な点だと思う。それに「透明性」もある。日本は物のない戦後ではないのだから、政策過程が分かりやすいことは大切なことだと思う。ただ、本来、民主党には「清潔感」も体質として持っていると思うんだ。しかし、今は総理と幹事長の資金の問題で清潔感とは遠い存在になっている。いつまでも、相手の弱点を突くだけの作戦は通用しない。『きれいな人による、国民のためのきれいな民主党政治』。ここを打ち出せるかどうかが、これからの戦いの見所だと僕は思う。
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