マーケットエンタープライズ、藤井寺市がリユースプラットフォーム「おいくら」と事業連携、不要品捨てずに循環型社会を推進

■全国の導入自治体は30に

 大阪府藤井寺市(市長:岡田 一樹)とマーケットエンタープライズ<3135>(東証プライム)は、2023年3月16日(木)から、地域社会における課題解決を目的とした不要品リユース事業に関する協定を締結し、連携をスタートしたと発表。マーケットエンタープライズが運営するリユースプラットフォーム「おいくら」を用いて、不要品を廃棄物として捨てずに再利用する仕組みを構築し、藤井寺市の廃棄物削減と循環型社会の形成を目指していく。

■背景・経緯

 藤井寺市では、これまで廃棄物減量につながるリユース施策導入を検討していた。しかしながら、廃棄物の収集形態変更やそれに伴うシステム導入や人件費の捻出、不要品の保管場所の確保など、山積する課題から導入まで至らずに啓発に留まっていた。

 他方、マーケットエンタープライズは、リユース事業を中心に事業展開しており、「持続可能な社会を実現する最適化商社」をビジョンに掲げ、「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」への参画や、「楽器寄附ふるさと納税」実行委員会の一員として活動を続けるなど、官民の垣根を超えたSDGsへの取組に注力してきた。

 そうした中で、藤井寺市からの働きかけがあり、「リユース活動促進による循環型社会の形成を目指したい」という互いのニーズが合致したため、「おいくら」を用いた今回の取組が実現した。

■「おいくら」とは・・・

 おいくらは、マーケットエンタープライズが展開する、リユースプラットフォーム。不要品を売りたい方が「おいくら」を通して査定依頼をすると、全国の加盟リサイクルショップに一括査定依頼され、買取価格を比較することができる。一度の依頼だけで不要品の買取価格をまとめて比較し、売却できる手軽さが好評で、これまでおよそ110万人(2022年11月現在)の方に利用されている。

■藤井寺市の課題と「おいくら」による解決策

 藤井寺市では、大型の粗大ごみ戸別収集の際には、市民に自宅外へ不要品を搬出してもらう必要があった。そのため、一人暮らしの高齢者を中心に「自宅から排出場所までの運び出しをして欲しい」などの相談を受けていた。

 「おいくら」は、希望すれば、自宅の中まで訪問し対応する出張買取が可能で、連携開始後は、大型品や重量のあるものでも不要品売却が容易にできるようになる。最短だと「おいくら」を通じて買取依頼をした当日に、不要品の売却と受け渡しが可能となる。同取組によって、簡単にかつ廃棄ではなく売却という形で不要品のリユースができることを市民が認知することにより、「リユースする」という選択肢が増え、不要品処分やリユースに対する意識の変化、循環型社会形成の促進につながる。なお、市民のサービス利用に関する費用負担はもちろん、同取組に関して藤井寺市の費用負担もない。

■今後について

 藤井寺市では、3月・4月の引っ越しシーズンに粗大ごみの依頼件数増加の傾向があるが、「おいくら」導入によって、廃棄コスト削減と利便性向上を目指していく。3月16日(木)から、藤井寺市ホームページ内に「おいくら」の情報が掲載され、直接不要品の一括査定申し込みが可能になる。加えて、家電リサイクル法対象であるテレビや冷蔵庫、洗濯機などの製品も、まだ活用できるものであれば、「おいくら」での買取が可能となる。

 「おいくら」導入により、市民が不要品の処分を検討する際に「ごみ」として廃棄せず、「まだ使えるかもしれない」・「価値があるかもしれない」と気付いて自主的にリユースすることができれば、廃棄物量の減少が見込まれる。藤井寺市と「おいくら」の連携により、二次流通の更なる活性化による循環型社会の実現や社会全体での不要品削減が見込まれると共に、住民の方々・自治体双方の廃棄コスト削減による経済的負担の軽減へと繋がる。この官民一体の取組によって、循環型社会の形成に向けた、社会的側面・経済的側面の双方の課題解決を目指していく。

■大阪府藤井寺市

 藤井寺市は大阪府の南東部に位置し、市域面積が8.89平方キロメートルと大阪府で最も小さい市ながら、鉄道の3駅や西名阪自動車道が通っており、アクセス性の高いコンパクトシティとして形成されている。市域には、世界文化遺産に登録された古市古墳群や、日本遺産に登録された西国三十三所第五番札所の葛井寺を有し、歴史遺産が豊富なまち。

・人口:63,255人(男30,114人、女33,141人)(2023年2月28日)
・世帯数:29,962世帯(2023年2月28日)
・面積:8.89平方キロメートル(2023年2月28日)
(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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